神経筋疾患(16問)
概要
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 出題数 | 16問 |
| 実地問題 | 3問(配点9点) |
| 一般問題 | 13問(配点13点) |
| 図表問題 | 0問 |
| 配点合計 | 22点 |
出題一覧
| # | 時間帯 | 区分 | 問題(要約) | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問6 | 午前 | 実地 | 6歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィーと診断された。四肢体幹筋は萎縮しており、MMTで両側下... | 2 |
| 問11 | 午前 | 実地 | Parkinson病患者30名にリズミカルな運動を導入。1週後の歩行速度の変化で有意差(p<0.05... | 1 |
| 問43 | 午前 | 一般 | 脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018に示されている集中リハビリテーションの転帰指標は... | 1 |
| 問44 | 午前 | 一般 | 登はん性起立を示すのはどれか。 | 4 |
| 問48 | 午前 | 一般 | 小脳梗塞でみられるのはどれか。2つ選べ。 | 1,3 |
| 問86 | 午前 | 一般 | 末梢神経伝導検査が診断に有用なのはどれか。 | 2 |
| 問91 | 午前 | 一般 | Parkinson病の治療薬はどれか。 | 2 |
| 問11 | 午後 | 実地 | 70歳の男性。Parkinson病。Hoehn&Yahr ステージⅢ。すくみ足や小刻み歩行からの突進... | 4 |
| 問29 | 午後 | 一般 | Parkinson病でみられるのはどれか。 | 3 |
| 問32 | 午後 | 一般 | アミロイドの沈着がみられるのはどれか。 | 1 |
| 問43 | 午後 | 一般 | 神経伝導検査でF波の潜時延長と出現率減少がみられる疾患はどれか。 | 1 |
| 問44 | 午後 | 一般 | 神経筋疾患と理学療法の組合せで正しいのはどれか。 | 3 |
| 問74 | 午後 | 一般 | 運動学習で正しいのはどれか。 | 1 |
| 問83 | 午後 | 一般 | 小脳障害でみられる症候はどれか。2つ選べ。 | 1,3 |
| 問86 | 午後 | 一般 | 多発性硬化症で正しいのはどれか。 | 5 |
| 問93 | 午後 | 一般 | Duchenne型筋ジストロフィーで正しいのはどれか。 | 1 |
重要問題の解説
午前 問6(正答:2)
6歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィーと診断された。四肢体幹筋は萎縮しており、MMTで両側下肢の近位筋が2、遠位筋が3である。屋内は四つ這いで移動し、車椅子で通学している。機能障害度のステージで正しいのはどれか。
正答の理由:厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類で、ステージ5は「歩行不能だが四つ這い可能」に該当。本症例は屋内四つ這い移動、車椅子通学。
- ❌ ×:ステージ4は歩行可能(介助なしで階段昇降不能)。本症例は歩行不能。
- ✅ ○:ステージ5は歩行不能、四つ這い移動可能。本症例の状態と一致する。
- ❌ ×:ステージ6はいざり移動のみ可能。本症例は四つ這いが可能。
- ❌ ×:ステージ7は座位保持可能だが移動不能。
- ❌ ×:ステージ8はベッド上生活。
午前 問11(正答:1)
Parkinson病患者30名にリズミカルな運動を導入。1週後の歩行速度の変化で有意差(p<0.05)を認めた。歩行速度のデータは正規分布を示す。適切な統計処理はどれか。
正答の理由:同一群の介入前後の比較で、対応のある2群間の差の検定。データが正規分布を示すため、パラメトリック検定のPaired-t検定が適切。
- ✅ ○:対応のある2群(介入前後)、正規分布を示すデータ→Paired-t検定が最適。
- ❌ ×:一元配置分散分析は3群以上の比較に使用。本問は2群(前後)のみ。
- ❌ ×:Kruskal-Wallis検定はノンパラメトリックの3群以上の比較。正規分布データには不適切。
- ❌ ×:Mann-Whitney U検定は対応のない2群のノンパラメトリック検定。対応があり正規分布なので不適切。
- ❌ ×:Wilcoxon符号順位検定は対応のあるノンパラメトリック検定。正規分布の場合はPaired-tが優先。
午前 問43(正答:1)
脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018に示されている集中リハビリテーションの転帰指標はどれか。
正答の理由:SARA(Scale for the Assessment and Rating of Ataxia)は脊髄小脳変性症の運動失調を定量評価する尺度で、集中リハの転帰指標として推奨。
- ✅ ○:SARAは歩行・立位・座位・言語・指追い等8項目で運動失調を評価。ガイドラインで推奨。
- ❌ ×:筋力はSCD/MSAの主要な障害ではない。
- ❌ ×:咳嗽力は呼吸機能評価であり転帰指標としては不適切。
- ❌ ×:深部感覚障害はSCDで生じるが、転帰指標としてはSARAが優先。
- ❌ ×:関節可動域はSCD/MSAの主要な転帰指標ではない。
午前 問44(正答:4)
登はん性起立を示すのはどれか。
正答の理由:登はん性起立(Gowers徴候)はDuchenne型筋ジストロフィーの特徴的所見。下肢近位筋の筋力低下により、床から立ち上がる際に手で膝や大腿を押して体を起こす。
- ❌ ×:筋強直性ジストロフィーは遠位筋優位の筋力低下と筋強直(ミオトニア)が特徴。
- ❌ ×:肢帯型は近位筋力低下を示すが、登はん性起立はDuchenne型が典型的。
- ❌ ×:先天型は出生時から筋緊張低下。登はん性起立は通常みられない。
- ✅ ○:Duchenne型は近位筋力低下が進行し、3-5歳頃からGowers徴候が出現。最も典型的。
- ❌ ×:顔面肩甲上腕型は顔面筋・肩甲帯の筋力低下が特徴。下肢近位筋中心ではない。
午前 問48(正答:1,3)
小脳梗塞でみられるのはどれか。2つ選べ。
正答の理由:小脳梗塞では眼振と運動失調が特徴的。小脳は運動の協調性と平衡機能を制御。
- ✅ ○:眼振は小脳障害の典型的所見。特に注視方向性眼振が出現。
- ❌ ×:球麻痺は延髄(脳幹下部)の障害。小脳梗塞単独では通常生じない。
- ✅ ○:運動失調は小脳障害の主症状。四肢の測定障害、歩行失調等。
- ❌ ×:同名半盲は後頭葉や視放線の障害。小脳障害では生じない。
- ❌ ×:遂行機能障害は前頭葉障害。小脳障害の直接的症状ではない。
出典:「第60回理学療法士国家試験、第60回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(厚生労働省ホームページ)を加工して作成
※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。
最終更新:2026-07-27
監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)
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