病理学(27問)
概要
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 出題数 | 27問 |
| 実地問題 | 9問(配点27点) |
| 一般問題 | 18問(配点18点) |
| 図表問題 | 2問 |
| 配点合計 | 45点 |
出題一覧
| # | 時間帯 | 区分 | 問題(要約) | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問5 | 午前 | 実地 | 65歳の男性。脳出血による弛緩性右片麻痺で肩関節に2横指の亜脱臼がある。関節可動域測定法に従って右肩... | 4 |
| 問6 | 午前 | 実地 | 6歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィーと診断された。四肢体幹筋は萎縮しており、MMTで両側下... | 2 |
| 問10 | 午前 | 実地 | 65歳の女性。右利き。脳出血。左上下肢の運動麻痺、感覚障害は中等度。端座位では体幹が麻痺側に傾く。常... | 3 |
| 問12 | 午前 | 実地 | 70歳の女性。脳出血による右片麻痺。Brunnstrom法ステージ上肢Ⅳ、下肢Ⅳ。歩行時にふらつき、... | 1 |
| 問18 | 午前 | 実地 | 55歳の男性。1か月前に急性心筋梗塞。退院後の全身持久力運動で正しいのはどれか。 | 3 |
| 問28 | 午前 | 一般 | 基礎代謝量で正しいのはどれか。 | 2 |
| 問43 | 午前 | 一般 | 脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018に示されている集中リハビリテーションの転帰指標は... | 1 |
| 問48 | 午前 | 一般 | 小脳梗塞でみられるのはどれか。2つ選べ。 | 1,3 |
| 問68 | 午前 | 一般 | 月経で誤っているのはどれか。 | 1 |
| 問76 | 午前 | 一般 | 急性炎症と比較した場合の慢性炎症の特徴はどれか。2つ選べ。 | 1,3 |
| 問77 | 午前 | 一般 | 良性腫瘍と比較した場合の悪性腫瘍の特徴はどれか。 | 4 |
| 問84 | 午前 | 一般 | 関節リウマチのSteinbrockerのステージⅣの特徴はどれか。 | 2 |
| 問85 | 午前 | 一般 | 加齢で低下するのはどれか。 | 1 |
| 問86 | 午前 | 一般 | 末梢神経伝導検査が診断に有用なのはどれか。 | 2 |
| 問94 | 午前 | 一般 | 成人の熱傷で正しいのはどれか。 | 4 |
| 問2 | 午後 | 実地 | 6歳の男児。右股関節痛を訴えている。疑うべき疾患はどれか。 | 1 |
| 問4 | 午後 | 実地 | 70歳の女性。急性心筋梗塞で入院。低左心機能(LVEF<40%)。安静時心拍数70/分。Karvon... | 3 |
| 問12 | 午後 | 実地 | 58歳の男性。胸髄の脊髄腫瘍摘出術後。深部感覚に重度鈍麻。閉眼するとふらつく。踵打歩行が認められる。... | 3 |
| 問15 | 午後 | 実地 | 25歳の女性。右の手足に一時的な脱力。脳血管造影検査を示す。疑う疾患はどれか。 | 3 |
| 問37 | 午後 | 一般 | 急性心筋梗塞の胸痛の特徴で正しいのはどれか。 | 2 |
| 問39 | 午後 | 一般 | ステロイドの副作用で正しいのはどれか。 | 4 |
| 問43 | 午後 | 一般 | 神経伝導検査でF波の潜時延長と出現率減少がみられる疾患はどれか。 | 1 |
| 問44 | 午後 | 一般 | 神経筋疾患と理学療法の組合せで正しいのはどれか。 | 3 |
| 問77 | 午後 | 一般 | リンパ浮腫への対応で正しいのはどれか。 | 4 |
| 問89 | 午後 | 一般 | 女性に有病率の高い疾患はどれか。 | 1 |
| 問91 | 午後 | 一般 | くも膜下出血の早期診断で優先度の高い検査はどれか。 | 2 |
| 問92 | 午後 | 一般 | 脳血管障害のうち、日本で2021年以降に発症数が最も多いのはどれか。 | 1 |
重要問題の解説
午前 問5(正答:4)
65歳の男性。脳出血による弛緩性右片麻痺で肩関節に2横指の亜脱臼がある。関節可動域測定法に従って右肩関節外転の関節可動域検査を行う際に正しいのはどれか。
正答の理由:肩関節外転の参考可動域は180度。90度以上の外転では前腕を回外させることで、前腕の回旋による代償を防ぎ、純粋な肩関節外転を測定できる。
- ❌ ×:肩関節外転の基本軸は肩峰を通る床への垂直線であり、体幹ではない。
- ❌ ×:肘関節は伸展位で計測するのが原則。屈曲位にする必要はない。
- ❌ ×:肩関節外転の測定では肩甲骨の動きも含めて計測する。肩甲骨を固定するのは肩甲上腕関節の運動のみを評価する場合。
- ✅ ○:90度以上の外転時に前腕を回外することで、上腕骨の外旋を促し、大結節と肩峰のインピンジメントを回避できる。
- ❌ ×:亜脱臼があっても牽引を加えての測定は標準的な方法ではない。脱臼悪化のリスクもある。
午前 問6(正答:2)
6歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィーと診断された。四肢体幹筋は萎縮しており、MMTで両側下肢の近位筋が2、遠位筋が3である。屋内は四つ這いで移動し、車椅子で通学している。機能障害度のステージで正しいのはどれか。
正答の理由:厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類で、ステージ5は「歩行不能だが四つ這い可能」に該当。本症例は屋内四つ這い移動、車椅子通学。
- ❌ ×:ステージ4は歩行可能(介助なしで階段昇降不能)。本症例は歩行不能。
- ✅ ○:ステージ5は歩行不能、四つ這い移動可能。本症例の状態と一致する。
- ❌ ×:ステージ6はいざり移動のみ可能。本症例は四つ這いが可能。
- ❌ ×:ステージ7は座位保持可能だが移動不能。
- ❌ ×:ステージ8はベッド上生活。
午前 問10(正答:3)
65歳の女性。右利き。脳出血。左上下肢の運動麻痺、感覚障害は中等度。端座位では体幹が麻痺側に傾く。常に非麻痺側を向いている。麻痺側の食べ残し・磨き残しが多い。最も優先順位が高い検査はどれか。
正答の理由:左片麻痺で麻痺側の食べ残し・磨き残し=左半側空間無視の疑い。線分抹消試験は半側空間無視のスクリーニングに最も適した検査。
- ❌ ×:WAB(Western Aphasia Battery)は失語症の評価。本症例は右利きで左片麻痺(右半球損傷)であり失語は典型的ではない。
- ❌ ×:WCST(Wisconsin Card Sorting Test)は前頭葉機能(遂行機能)の評価。半側空間無視の評価には不適切。
- ✅ ○:線分抹消試験は左半側空間無視の標準的なスクリーニング検査。紙面上の線分を抹消させ、左側の見落としを評価する。
- ❌ ×:パントマイムは失行の評価。本症例の主訴と合致しない。
- ❌ ×:SCP(Scale for Contraversive Pushing)はpusher症候群の評価。体幹が麻痺側に傾く所見はあるが、食べ残しの主症状は半側空間無視を示唆。
午前 問12(正答:1)
70歳の女性。脳出血による右片麻痺。Brunnstrom法ステージ上肢Ⅳ、下肢Ⅳ。歩行時にふらつき、転倒への不安。通所リハ利用。転倒リスク評価で適切なのはどれか。
正答の理由:TUG(Timed Up and Go)は高齢者の動的バランス・歩行能力・転倒リスクを簡便に評価できる検査。通所リハでの転倒リスク評価に最適。
- ✅ ○:TUGは椅子からの起立→3m歩行→方向転換→着座の時間を計測。転倒リスクの評価に広く使用。13.5秒以上で転倒リスク高い。
- ❌ ×:NIHSS(NIH Stroke Scale)は脳卒中の重症度評価。転倒リスク評価ではない。
- ❌ ×:UPDRS(Unified Parkinson's Disease Rating Scale)はParkinson病の評価。本症例は脳出血。
- ❌ ×:modified Tardieu scaleは痙縮の評価。転倒リスク評価ではない。
- ❌ ×:PCI(Physiological Cost Index)は歩行の生理的コスト指標。転倒リスクの直接評価ではない。
午前 問18(正答:3)
55歳の男性。1か月前に急性心筋梗塞。退院後の全身持久力運動で正しいのはどれか。
正答の理由:心筋梗塞後の退院後運動療法ではBorg指数11〜13(楽である〜ややきつい)が推奨される。中等度の運動強度で安全に心肺機能を改善できる。
- ❌ ×:心臓リハビリテーションでは週3〜5回が推奨。週2回以内では不十分。
- ❌ ×:1回20〜60分が推奨。10分以下では効果が乏しい。
- ✅ ○:Borg指数11〜13は中等度の運動強度に相当し、心筋梗塞後の安全な運動強度として推奨される。
- ❌ ×:拡張期血圧120mmHgは高血圧であり運動は控えるべき。運動中止基準に該当。
- ❌ ×:最高酸素摂取量の40〜60%が推奨。10〜20%では運動効果が不十分。
出典:「第60回理学療法士国家試験、第60回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(厚生労働省ホームページ)を加工して作成
※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。
最終更新:2026-07-27
監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)
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