脊髄損傷(5問)
概要
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 出題数 | 5問 |
| 実地問題 | 3問(配点9点) |
| 一般問題 | 2問(配点2点) |
| 図表問題 | 2問 |
| 配点合計 | 11点 |
出題一覧
| # | 時間帯 | 区分 | 問題(要約) | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問15 | 午前 | 実地 | 64歳の男性。頸椎脱臼骨折。Zancolli C6B1完全麻痺の頸髄損傷。目標として設定する動作で... | 1 |
| 問93 | 午前 | 一般 | 高齢者にみられる病態のうち、低栄養と関連が少ないのはどれか。 | 4 |
| 問6 | 午後 | 実地 | 5歳の男児。脳性麻痺による痙直型四肢麻痺。背臥位で図のような姿勢を示す。影響しているのはどれか。 | 5 |
| 問19 | 午後 | 実地 | 62歳の男性。脊髄損傷。key muscleのMMTは両側三角筋4、肘屈筋5、肘伸筋2、手関節背屈筋... | 2 |
| 問26 | 午後 | 一般 | 褥瘡の危険因子でないのはどれか。 | 2 |
重要問題の解説
午前 問15(正答:1)
64歳の男性。頸椎脱臼骨折。Zancolli C6B1完全麻痺の頸髄損傷。目標として設定する動作で最も適切なのはどれか。
正答の理由:Zancolli C6B1は手関節背屈が部分的に可能なレベル。起き上がり動作と自力での車椅子駆動が目標となる。
- ✅ ○:C6B1レベルでは肘屈曲・手関節背屈(部分的)が可能。テノデーシスを利用した動作、起き上がり、ベッド上動作が目標。車椅子駆動も可能。
- ❌ ×:C6B1で屋内車椅子駆動は可能だが、これだけでは目標が低すぎる。起き上がり動作も含めるべき。
- ❌ ×:電動車椅子はC4-C5レベルの目標。C6B1では手動車椅子が可能。
- ❌ ×:側方アプローチ移乗はC7以上で目標。C6B1では前方アプローチが適切。
- ❌ ×:床から車椅子への移乗はC7以上の機能が必要。C6B1では困難。
午前 問93(正答:4)
高齢者にみられる病態のうち、低栄養と関連が少ないのはどれか。
正答の理由:変形性膝関節症は加齢・肥満・力学的負荷が主因で、低栄養との関連は他の選択肢より少ない。
- ❌ ×:褥瘡は低栄養の代表的合併症。創傷治癒遅延。
- ❌ ×:貧血は低栄養(鉄・B12・葉酸不足)で生じる。
- ❌ ×:サルコペニアは低栄養と密接に関連(蛋白質不足→筋量減少)。
- ✅ ○:変形性膝関節症は力学的ストレスが主因であり低栄養との直接関連は低い。
- ❌ ×:大腿骨頸部骨折は低栄養による骨粗鬆症がリスク因子。
午後 問6(正答:5)
5歳の男児。脳性麻痺による痙直型四肢麻痺。背臥位で図のような姿勢を示す。影響しているのはどれか。
正答の理由:背臥位で頭部回旋に伴い顔側が伸展、後頭側が屈曲する非対称パターンはATNR(非対称性緊張性頸反射)の影響。
- ❌ ×:Moro反射は突然の刺激で上肢を外転・伸展する反射。
- ❌ ×:陽性支持反射は足底刺激で下肢を伸展する反射。
- ❌ ×:緊張性迷路反射は頭部の位置(前屈/後屈)で四肢の筋緊張が変化。左右非対称パターンではない。
- ❌ ×:対称性緊張性頸反射は頭部前屈で上肢屈曲・下肢伸展(またはその逆)。左右対称のパターン。
- ✅ ○:ATNRは頭部回旋により顔側が伸展、後頭側が屈曲する非対称パターン。痙直型四肢麻痺で残存しやすい。
午後 問19(正答:2)
62歳の男性。脊髄損傷。key muscleのMMTは両側三角筋4、肘屈筋5、肘伸筋2、手関節背屈筋3、中指末節屈筋0、小指外転筋0、下肢筋0。肛門の随意収縮と感覚は保たれていた。ASIA機能障害尺度はどれか。
正答の理由:ASIA分類でC:運動不全麻痺。損傷レベル以下に筋力3未満の運動機能が残存。肛門の随意収縮ありでA/Bは除外。key muscleにMMT3以上の筋群あり→C。
- ❌ ×:Aは完全麻痺(S4-5の感覚・運動なし)。肛門随意収縮ありで除外。
- ✅ ○:仙髄機能(肛門随意収縮・感覚)が保たれ、損傷レベル以下の筋力が半数以上でMMT3未満→AIS B…いえ、肛門随意収縮ありで運動機能も一部残存→C。
- ❌ ×:DはMMT3以上の筋が半数以上。本症例は上肢のMMT多くが3未満。
- ❌ ×
- ❌ ×:Eは正常。
午後 問26(正答:2)
褥瘡の危険因子でないのはどれか。
正答の理由:腕神経叢の後神経束から分岐するのは腋窩神経と橈骨神経。腋窩神経は三角筋と小円筋を支配。
- ❌ ×:筋皮神経は外側神経束から分岐。
- ❌ ×:尺骨神経は内側神経束から分岐。
- ❌ ×:正中神経は外側神経束と内側神経束の合流。
- ✅ ○:腋窩神経は後神経束から分岐。C5-C6由来。三角筋・小円筋を支配。
- ❌ ×:前骨間神経は正中神経の枝。
出典:「第60回理学療法士国家試験、第60回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(厚生労働省ホームページ)を加工して作成
※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。
最終更新:2026-07-27
監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)
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