運動学(35問)
概要
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 出題数 | 35問 |
| 実地問題 | 17問(配点51点) |
| 一般問題 | 18問(配点18点) |
| 図表問題 | 3問 |
| 配点合計 | 69点 |
出題一覧
| # | 時間帯 | 区分 | 問題(要約) | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問2 | 午前 | 実地 | 80歳の男性。間質性肺疾患の急性増悪で入院中。酸素化が不良で気管切開による人工呼吸管理を受けている。... | 4 |
| 問4 | 午前 | 実地 | 50歳の男性。身長175cm、体重80kg。毎日5METs、30分間の歩行運動を実施していた。この歩... | 3 |
| 問5 | 午前 | 実地 | 65歳の男性。脳出血による弛緩性右片麻痺で肩関節に2横指の亜脱臼がある。関節可動域測定法に従って右肩... | 4 |
| 問6 | 午前 | 実地 | 6歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィーと診断された。四肢体幹筋は萎縮しており、MMTで両側下... | 2 |
| 問11 | 午前 | 実地 | Parkinson病患者30名にリズミカルな運動を導入。1週後の歩行速度の変化で有意差(p<0.05... | 1 |
| 問12 | 午前 | 実地 | 70歳の女性。脳出血による右片麻痺。Brunnstrom法ステージ上肢Ⅳ、下肢Ⅳ。歩行時にふらつき、... | 1 |
| 問13 | 午前 | 実地 | 17歳の男子。左大腿直筋の平滑筋肉腫。左大腿四頭筋の広範囲切除術後。左膝ROM屈曲120°、伸展-1... | 3 |
| 問17 | 午前 | 実地 | 75歳の男性。右変形性股関節症。歩行時床反力の垂直分力(両側)を図に示す。右大腿直筋が活動する期はど... | 1,5 |
| 問19 | 午前 | 実地 | 関節可動域測定法を図に示す。正しいのはどれか。[図問題 - 別冊参照] | 4 |
| 問20 | 午前 | 実地 | 75歳の女性。右大腿骨頸部骨折に対して人工骨頭置換術。T字杖を用いて50m以上歩行可能。階段昇降は4... | 採点除外 |
| 問25 | 午前 | 一般 | 6〜12歳におけるGMFCSレベルと動作能力の組合せで正しいのはどれか。 | 2 |
| 問29 | 午前 | 一般 | UPDRS Version 3.0の運動能力検査の項目はどれか。 | 2 |
| 問30 | 午前 | 一般 | Fugl-Meyer Assessmentで正しいのはどれか。2つ選べ。 | 2,5 |
| 問33 | 午前 | 一般 | フレイルの判定要件はどれか。2つ選べ。 | 4,5 |
| 問34 | 午前 | 一般 | Functional Reach Testで正しいのはどれか。 | 3 |
| 問43 | 午前 | 一般 | 脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018に示されている集中リハビリテーションの転帰指標は... | 1 |
| 問45 | 午前 | 一般 | 正常歩行周期で膝関節伸展モーメントが最も作用するのはどれか。 | 2 |
| 問73 | 午前 | 一般 | 立位姿勢が安定しているのはどれか。 | 3 |
| 問74 | 午前 | 一般 | 正常歩行で正しいのはどれか。 | 2 |
| 問95 | 午前 | 一般 | 高齢者の歩行の特徴で正しいのはどれか。 | 2 |
| 問3 | 午後 | 実地 | この時期の理学療法で正しいのはどれか。2つ選べ。 | 3,5 |
| 問5 | 午後 | 実地 | 関節可動域測定法に従って図のように背臥位で右股関節の可動域を測定する。正しいのはどれか。 | 3 |
| 問11 | 午後 | 実地 | 70歳の男性。Parkinson病。Hoehn&Yahr ステージⅢ。すくみ足や小刻み歩行からの突進... | 4 |
| 問12 | 午後 | 実地 | 58歳の男性。胸髄の脊髄腫瘍摘出術後。深部感覚に重度鈍麻。閉眼するとふらつく。踵打歩行が認められる。... | 3 |
| 問14 | 午後 | 実地 | 75歳の男性。間質性肺疾患で入院中。安静時も頻呼吸で、頸部の呼吸補助筋活動が亢進。最も適切な理学療法... | 4 |
| 問18 | 午後 | 実地 | 77歳の女性。右大腿骨頸部骨折。人工骨頭置換術後。右足関節背屈筋MMT 0。右足関節背屈筋力低下に対... | 5 |
| 問19 | 午後 | 実地 | 62歳の男性。脊髄損傷。key muscleのMMTは両側三角筋4、肘屈筋5、肘伸筋2、手関節背屈筋... | 2 |
| 問25 | 午後 | 一般 | 短下肢装具で自立歩行が可能な二分脊椎児。該当する機能残存レベルの上限はどれか。 | 3 |
| 問28 | 午後 | 一般 | 関節角度測定の運動方向と参考可動域角度の組合せで正しいのはどれか。 | 2 |
| 問29 | 午後 | 一般 | Parkinson病でみられるのはどれか。 | 3 |
| 問41 | 午後 | 一般 | 大腿義足歩行の立脚中期で体幹の義足側への側屈がみられた。原因はどれか。2つ選べ。 | 4,5 |
| 問44 | 午後 | 一般 | 神経筋疾患と理学療法の組合せで正しいのはどれか。 | 3 |
| 問70 | 午後 | 一般 | 膝関節で正しいのはどれか。 | 5 |
| 問82 | 午後 | 一般 | 深部感覚障害で陽性となるのはどれか。 | 4 |
| 問95 | 午後 | 一般 | 周術期の肺塞栓症で誤っているのはどれか。 | 4 |
重要問題の解説
午前 問2(正答:4)
80歳の男性。間質性肺疾患の急性増悪で入院中。酸素化が不良で気管切開による人工呼吸管理を受けている。肺炎は認めないが血圧変動が大きい。理学療法で最も適切なのはどれか。
正答の理由:人工呼吸管理中で血圧変動が大きい重症患者では、積極的な運動は禁忌。関節可動域運動(ROM運動)は最も低侵襲で、拘縮予防を目的に安全に実施可能。
- ❌ ×:咳嗽練習は気管切開中で自発呼吸が不十分なため不適切。人工呼吸器管理下では咳嗽の効果が得られにくい。
- ❌ ×:歩行練習は人工呼吸管理中の患者には過負荷。血行動態が不安定(血圧変動大)なため禁忌。
- ❌ ×:移乗動作練習も歩行と同様に過負荷。人工呼吸器装着中は安全に実施困難。
- ✅ ○:関節可動域運動は他動的に実施可能で、心肺への負荷が最小限。ICUでの早期リハの基本として推奨。
- ❌ ×:等尺性筋力増強運動はバルサルバ効果により血圧変動を助長するリスクがあり、血圧不安定な本症例では不適切。
午前 問4(正答:3)
50歳の男性。身長175cm、体重80kg。毎日5METs、30分間の歩行運動を実施していた。この歩行運動の消費エネルギーはどれか。
正答の理由:消費エネルギー=METs×体重(kg)×時間(h)×1.05。5METs×80kg×0.5h×1.05=210kcal。
- ❌ ×:110kcalは計算値より大幅に低い。
- ❌ ×:160kcalも不足。3METs程度の計算値に近い。
- ✅ ○:5×80×0.5×1.05=210kcal。METs法による消費エネルギー計算の基本公式を適用。
- ❌ ×:260kcalは6.5METs相当で過大。
- ❌ ×:310kcalは約7.5METs相当で過大。
午前 問5(正答:4)
65歳の男性。脳出血による弛緩性右片麻痺で肩関節に2横指の亜脱臼がある。関節可動域測定法に従って右肩関節外転の関節可動域検査を行う際に正しいのはどれか。
正答の理由:肩関節外転の参考可動域は180度。90度以上の外転では前腕を回外させることで、前腕の回旋による代償を防ぎ、純粋な肩関節外転を測定できる。
- ❌ ×:肩関節外転の基本軸は肩峰を通る床への垂直線であり、体幹ではない。
- ❌ ×:肘関節は伸展位で計測するのが原則。屈曲位にする必要はない。
- ❌ ×:肩関節外転の測定では肩甲骨の動きも含めて計測する。肩甲骨を固定するのは肩甲上腕関節の運動のみを評価する場合。
- ✅ ○:90度以上の外転時に前腕を回外することで、上腕骨の外旋を促し、大結節と肩峰のインピンジメントを回避できる。
- ❌ ×:亜脱臼があっても牽引を加えての測定は標準的な方法ではない。脱臼悪化のリスクもある。
午前 問6(正答:2)
6歳の男児。Duchenne型筋ジストロフィーと診断された。四肢体幹筋は萎縮しており、MMTで両側下肢の近位筋が2、遠位筋が3である。屋内は四つ這いで移動し、車椅子で通学している。機能障害度のステージで正しいのはどれか。
正答の理由:厚生省筋萎縮症研究班の機能障害度分類で、ステージ5は「歩行不能だが四つ這い可能」に該当。本症例は屋内四つ這い移動、車椅子通学。
- ❌ ×:ステージ4は歩行可能(介助なしで階段昇降不能)。本症例は歩行不能。
- ✅ ○:ステージ5は歩行不能、四つ這い移動可能。本症例の状態と一致する。
- ❌ ×:ステージ6はいざり移動のみ可能。本症例は四つ這いが可能。
- ❌ ×:ステージ7は座位保持可能だが移動不能。
- ❌ ×:ステージ8はベッド上生活。
午前 問11(正答:1)
Parkinson病患者30名にリズミカルな運動を導入。1週後の歩行速度の変化で有意差(p<0.05)を認めた。歩行速度のデータは正規分布を示す。適切な統計処理はどれか。
正答の理由:同一群の介入前後の比較で、対応のある2群間の差の検定。データが正規分布を示すため、パラメトリック検定のPaired-t検定が適切。
- ✅ ○:対応のある2群(介入前後)、正規分布を示すデータ→Paired-t検定が最適。
- ❌ ×:一元配置分散分析は3群以上の比較に使用。本問は2群(前後)のみ。
- ❌ ×:Kruskal-Wallis検定はノンパラメトリックの3群以上の比較。正規分布データには不適切。
- ❌ ×:Mann-Whitney U検定は対応のない2群のノンパラメトリック検定。対応があり正規分布なので不適切。
- ❌ ×:Wilcoxon符号順位検定は対応のあるノンパラメトリック検定。正規分布の場合はPaired-tが優先。
出典:「第60回理学療法士国家試験、第60回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(厚生労働省ホームページ)を加工して作成
※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。
最終更新:2026-07-27
監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)
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