内部障害|作業療法士(OT)国家試験 過去問まとめ
作業療法士国家試験の内部障害分野を、複数年分まとめて対策できるページです。糖尿病・心疾患・呼吸器疾患・腎不全(透析)・リンパ浮腫など、内部障害は在宅復帰やリスク管理に直結する頻出分野です。運動負荷の基準や中止基準は毎年問われます。
問題文は著作権に配慮して掲載せず、正答番号(厚生労働省が公表する事実データ)と、Network-Primer独自の解説(正答理由・各選択肢の○×)を掲載しています。問題文は各年の全問ページからリンクする厚生労働省の公式PDFでご確認ください。
収録状況
| 年度 | 実施 | 内部障害 出題数 | 収録 |
|---|---|---|---|
| 第61回 | 2026年2月 | 9問 | ✅ 解説あり |
| 第60回 | 2025年2月 | 9問 | ✅ 解説あり |
| 第59回 | 2024年2月 | 7問 | ✅ 解説あり |
| 第58回 | 2023年2月 | 10問 | ✅ 解説あり |
| 第57回 | 2022年2月 | ― | 順次追加 |
頻出テーマ(複数年で押さえたい論点)
- 糖尿病:運動療法の可否・フットケア・低血糖/シックデイ
- 心疾患・循環:運動負荷の基準、リスク管理、離床の進め方
- 呼吸器疾患:COPD・呼吸リハ・SpO2管理・排痰
- 腎不全・透析:運動耐容能の評価、透析日の運動
- リンパ浮腫・がんリハ:複合的治療(スキンケア・圧迫・運動・体重管理)
第61回(2026年2月実施)
内部障害として9問が出題されました(実地1問・一般/共通8問、推定配点11点)。全問の正答・解説は 第61回 OT 全問ページ でも確認できます。
| 問 | 時間帯 | 区分 | 何を問うた設問か | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問92 | 午前 | 共通 | 慢性腎臓病でみられる臨床所見 | 1 |
| 問94 | 午前 | 共通 | 緩和期がんのリハビリの原則 | 5 |
| 問97 | 午前 | 共通 | Wilson病で異常となる金属 | 4 |
| 問6 | 午後 | 実地 | 癌化学療法中の作業療法初期対応 | 5 |
| 問29 | 午後 | 専門一般 | 糖尿病性低血糖の自律神経症状 | 1 |
| 問33 | 午後 | 専門一般 | リンパ浮腫に対する管理と指導 | 2 |
| 問77 | 午後 | 共通 | がん骨転移で生じる症候 | 1 |
| 問92 | 午後 | 共通 | 糖尿病合併症の検査の優先度 | 2 |
| 問94 | 午後 | 共通 | 放射線療法の晩期有害事象 | 2 |
午前 問92(共通・正答 1) 問題を見る →
ポイント:慢性腎臓病では糸球体の障害により蛋白が尿中に漏出し、蛋白尿がみられる。これは腎障害を示す代表的な所見で、eGFR低下とともに診断・重症度分類の指標となる。
- ⭕ 1:蛋白尿は慢性腎臓病の代表的所見。
- ❌ 2:慢性腎臓病では高血圧を来す(低血圧ではない)。
- ❌ 3:代謝性アシドーシスを来す(アルカローシスではない)。
- ❌ 4:低カルシウム血症を来す(活性型VD低下)。
- ❌ 5:エリスロポエチン産生は低下する(腎性貧血)。
午前 問94(共通・正答 5) 問題を見る →
ポイント:緩和期のがんリハでは、患者の全身状態・意思に合わせて柔軟にプログラムを変更する。QOL維持が最優先。
- ❌ 1:疲労骨折ではなく、骨転移による病的骨折に注意する。
- ❌ 2:疼痛への温熱療法は状況により用いる(一律禁忌ではない)が、骨転移部への温熱は注意。「禁忌」と断定は不適。
- ❌ 3:緩和期はQOLを優先し、機能回復を最優先にはしない。
- ❌ 4:治療前ADLへの完全回復を目標にするのは緩和期には非現実的。
- ⭕ 5:患者の意思・全身状態に合わせてプログラムを柔軟に変更する。
午前 問97(共通・正答 4) 問題を見る →
ポイント:Wilson病は銅代謝異常で、銅が肝・脳・角膜(Kayser-Fleischer輪)等に蓄積する。
- ❌ 1:亜鉛はWilson病の治療薬(銅吸収抑制)だが蓄積物質ではない。
- ❌ 2:コバルトは関与しない。
- ❌ 3:鉄の蓄積はヘモクロマトーシス。
- ⭕ 4:Wilson病は銅の代謝異常で銅が蓄積する。
- ❌ 5:マンガンは関与しない。
午後 問6(実地・正答 5) 問題を見る →
ポイント:抗がん剤治療中で倦怠感・筋力低下がある。復職を見据えつつ、活動と休息のバランスを考慮したプログラムで無理なく体力・生活機能を維持するのが初期対応として適切。
- ❌ 1:高負荷の持久力訓練は倦怠感のある化学療法中には不適。
- ❌ 2:食事摂取量を半分に減らす助言は栄養状態悪化を招き不適。
- ❌ 3:人工肛門の自己管理指導もOTが関与でき、看護師任せは不適。
- ❌ 4:早期の現地評価はまだ時期尚早(体力回復・自己管理確立が先)。
- ⭕ 5:活動と休息のバランスを考慮したプログラムが初期対応に適切。
午後 問29(専門一般・正答 1) 問題を見る →
ポイント:低血糖の自律神経症状(交感神経刺激症状)は動悸・発汗・振戦・頻脈等。動悸が該当。
- ⭕ 1:動悸は低血糖時の交感神経(自律神経)症状。
- ❌ 2:けいれんは中枢神経症状(重度低血糖)。
- ❌ 3:意識障害は中枢神経症状。
- ❌ 4:異常行動は中枢神経症状。
- ❌ 5:集中力減退は中枢神経症状。
午後 問33(専門一般・正答 2) 問題を見る →
ポイント:リンパ浮腫では、患肢に過度の負担(重い物を持つ等)をかけると悪化するため、重い物を持つ動作を制限する。
- ❌ 1:運動療法は圧迫下で行うと有効で禁忌ではない。
- ⭕ 2:重い物を持つ動作は患肢の負担となり制限する。
- ❌ 3:圧迫療法は複合的治療の柱で、発症初期から行う。
- ❌ 4:締め付けの強い下着はリンパ還流を妨げ悪化させる。
- ❌ 5:保湿(スキンケア)は感染予防に重要で、避けるのは誤り。
午後 問77(共通・正答 1) 問題を見る →
ポイント:がんの骨転移による症候は疼痛・病的骨折・脊髄圧迫・高カルシウム血症。振戦は骨転移の症候ではない。
- ⭕ 1:振戦は骨転移による症候ではない。
- ❌ 2:疼痛は骨転移の主症状。
- ❌ 3:脊椎転移による脊髄圧迫は重要な症候。
- ❌ 4:病的骨折は骨転移の合併症。
- ❌ 5:高カルシウム血症は骨破壊による症候。
午後 問92(共通・正答 2) 問題を見る →
ポイント:糖尿病の三大合併症は網膜症・腎症・神経障害。眼底・尿蛋白・足部感覚・アキレス腱反射は必須検査。聴力は優先度が低い。
- ❌ 1:眼底検査は網膜症の評価で優先度が高い。
- ⭕ 2:聴力は糖尿病合併症の主要検査ではなく優先度が低い。
- ❌ 3:尿蛋白は腎症の評価で重要。
- ❌ 4:足部感覚は神経障害・足病変の評価で重要。
- ❌ 5:アキレス腱反射は末梢神経障害の評価で重要。
午後 問94(共通・正答 2) 問題を見る →
ポイント:放射線療法の晩期(数か月〜数年後)の副作用に骨壊死(放射線骨壊死)がある。結膜炎・脱毛・宿酔は早期(急性期)副作用。
- ❌ 1:結膜炎は早期(急性期)反応。
- ⭕ 2:骨壊死は晩期(遅発性)の副作用。
- ❌ 3:脱毛は早期反応。
- ❌ 4:脳浮腫は照射早期〜亜急性。
- ❌ 5:放射線宿酔は照射直後の急性反応。
第60回(2025年2月実施)
内部障害として9問が出題されました(実地2問・一般/共通7問、推定配点13点)。全問の正答・解説は 第60回 OT 全問ページ でも確認できます。
| 問 | 時間帯 | 区分 | 何を問うた設問か | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問5 | 午前 | 実地 | リンパ浮腫の生活指導 | 1 |
| 問37 | 午前 | 専門一般 | 血液透析の管理と原因 | 5 |
| 問83 | 午前 | 共通 | 長期臥床で増加する身体変化 | 4 |
| 問88 | 午前 | 共通 | 胃全摘後の悪性貧血の原因 | 3 |
| 問94 | 午前 | 共通 | 成人熱傷の初期治療の正誤 | 4 |
| 問3 | 午後 | 実地 | 熱傷植皮術後3日の手の対応 | 2 |
| 問21 | 午後 | 専門一般 | 糖尿病低血糖発作時の症状 | 3 |
| 問77 | 午後 | 共通 | リンパ浮腫のスキンケア対応 | 4 |
| 問94 | 午後 | 共通 | 尿毒症の病態と検査所見 | 2 |
午前 問5(実地・正答 1) 問題を見る →
ポイント:乳癌術後の続発性上肢リンパ浮腫で、病期Ⅰ期は挙上によって浮腫が軽減する時期である。患肢の挙上、スキンケア、適切な圧迫、無理のない運動が基本で、過度な負荷・強い圧迫・皮膚を傷つける行為は避ける。
- ⭕ 1:Ⅰ期は挙上で浮腫が軽減する時期であり、日常生活の中で患肢を心臓より高く保つよう指導することは適切である。
- ❌ 2:重い物を持つなど患肢への過度な負荷は組織液の産生を増やし浮腫を悪化させる。負荷はかけず軽い運動にとどめる。
- ❌ 3:リンパドレナージは皮膚を軽くずらす程度の弱い圧で行う。強いマッサージは組織を傷め炎症や浮腫の悪化を招く。
- ❌ 4:肩関節の可動域訓練は筋ポンプ作用でリンパ還流を促し拘縮予防にもなるため、原則として避ける必要はない。
- ❌ 5:上肢の弾性スリーブは20〜30mmHg程度から用いるのが一般的。50mmHgは上肢には過大で、循環障害や神経圧迫の恐れがある。
午前 問37(専門一般・正答 5) 問題を見る →
ポイント:わが国の透析導入原因の第1位は糖尿病性腎症で、約4割を占める。腎不全ではエリスロポエチン産生が低下して腎性貧血をきたし、シャント側上肢での血圧測定や駆血は閉塞の危険があるため行わない。
- ❌ 1:カルシウム摂取は禁止されない。制限が必要なのは主にリン・カリウム・水分・塩分である。
- ❌ 2:透析中の運動療法はむしろ身体機能やQOL、透析効率の改善に有用であり、禁忌ではない。
- ❌ 3:シャント側上肢は閉塞や感染の危険があるため、血圧測定・採血・駆血・圧迫はいずれも避ける。
- ❌ 4:腎機能低下によりエリスロポエチン産生は低下し、腎性貧血を生じる。亢進するのではない。
- ⭕ 5:透析導入原因の第1位は糖尿病性腎症で約4割を占め、次いで腎硬化症や慢性糸球体腎炎が多い。
午前 問83(共通・正答 4) 問題を見る →
ポイント:長期臥床では廃用症候群として骨・筋・心肺機能が軒並み低下する。一方、関節を動かさないと関節包や周囲の結合組織は増生・短縮して線維化が進み、関節拘縮を生じる。増加するのはこの結合組織である。
- ❌ 1:荷重刺激が減ると骨吸収が骨形成を上回り、骨密度は低下して廃用性骨萎縮を生じる。
- ❌ 2:抗重力筋を中心とした筋萎縮と毛細血管密度・酸化酵素活性の低下により筋持久性は低下する。
- ❌ 3:活動量の低下や自律神経の影響で蠕動運動はむしろ低下し、便秘をきたしやすい。
- ⭕ 4:不動により関節包や靱帯などの結合組織が増生・線維化して増加し、関節拘縮の原因となる。
- ❌ 5:循環血漿量の減少と一回拍出量の低下により、臥床数週間で最大酸素摂取量は明らかに低下する。
午前 問88(共通・正答 3) 問題を見る →
ポイント:悪性貧血は胃壁細胞が分泌する内因子の欠乏によりビタミンB₁₂が回腸末端で吸収されず生じる巨赤芽球性貧血である。胃全摘後は内因子が失われるため、体内貯蔵が枯渇する数年後に貧血や亜急性連合性脊髄変性症をきたしうる。
- ❌ 1:欠乏は脚気やWernicke脳症を起こす。吸収に内因子は関与せず悪性貧血の原因ではない。
- ❌ 2:欠乏では口角炎・舌炎・脂漏性皮膚炎などがみられ、悪性貧血の原因とはならない。
- ⭕ 3:胃由来の内因子と結合して回腸で吸収されるため、胃全摘で吸収が障害され悪性貧血をきたす。
- ❌ 4:欠乏は壊血病を起こす。鉄の吸収は助けるが、巨赤芽球性貧血の直接の原因ではない。
- ❌ 5:欠乏はくる病や骨軟化症を起こす。カルシウム代謝に関与し、悪性貧血とは直結しない。
午前 問94(共通・正答 4) 問題を見る →
ポイント:成人の熱傷では熱傷面積と深度から重症度を判定する。Ⅱ度でおおむね15〜20%以上の熱傷は熱傷ショックの危険があり、Parkland法などに基づく初期輸液の適応となる。重症熱傷では代謝と蛋白異化が著しく亢進する。
- ❌ 1:化学損傷ではまず大量の流水で原因物質を洗い流すことが基本であり、洗浄を避けてはならない。
- ❌ 2:重症熱傷では代謝が著しく亢進し、蛋白質の異化は低下ではなくむしろ亢進する。
- ❌ 3:創傷被覆材は受傷早期から創面の保護、疼痛軽減、感染予防のために用いられる。
- ⭕ 4:Ⅱ度20%は輸液を要する重症域であり、体重と熱傷面積から算出した初期輸液が行われる。
- ❌ 5:広範囲熱傷では感染や過大な異化を防ぐため、早期の壊死組織切除と植皮が行われる。
午後 問3(実地・正答 2) 問題を見る →
ポイント:Ⅲ度熱傷に対する植皮術の直後は移植片の生着が最優先で、生着するまでの約1週間はずれや圧を避けて安静を保つ。浮腫は生着を妨げ拘縮も助長するため、患肢を心臓より高く挙上する管理が術後3日目の対応として適切である。
- ❌ 1:移植片の生着前に抵抗運動を行うと剪断力や腫脹が加わり、生着を妨げる。筋力増強は生着が確認された後の課題である。
- ⭕ 2:挙上は静脈還流を促して浮腫を軽減し、移植片の生着環境を整える。安静保持と両立でき、術後早期から実施できる。
- ❌ 3:動的スプリントは持続的な牽引力を移植部に加えるため早期には不適。この時期は良肢位を保つ静的スプリントを用いる。
- ❌ 4:他動運動は移植片と創床の間にずれを生じさせ、生着を阻害する。可動域練習は生着が確認された後に段階的に開始する。
- ❌ 5:圧迫療法は肥厚性瘢痕の予防に有効だが、創が上皮化し移植片が生着してから開始する。術後3日目では早すぎる。
午後 問21(専門一般・正答 3) 問題を見る →
ポイント:低血糖(おおむね血糖70mg/dL未満)では、まず血糖を上げようとするアドレナリン分泌による交感神経症状(動悸・発汗・振戦・顔面蒼白)が警告症状として出現し、さらに低下すると頭痛・傾眠・意識障害などの中枢神経症状が加わる。
- ❌ 1:胸痛は狭心症や心筋梗塞など虚血性心疾患を示唆する症状であり、低血糖発作の典型症状ではない。
- ❌ 2:口渇は高血糖による浸透圧利尿と脱水で生じる症状で、低血糖ではなく高血糖を疑う所見である。
- ⭕ 3:正しい。低血糖ではアドレナリンが分泌され、動悸・頻脈・発汗・手指振戦などの交感神経症状が生じる。
- ❌ 4:腹痛は糖尿病ケトアシドーシスなど高血糖性の急性合併症でみられる症状で、低血糖発作の症状ではない。
- ❌ 5:手のしびれは慢性合併症である糖尿病性末梢神経障害の症状。低血糖では口唇周囲の異常感覚が生じうるが、手のしびれは典型ではない。
午後 問77(共通・正答 4) 問題を見る →
ポイント:リンパ浮腫の管理は複合的理学療法(スキンケア、用手的リンパドレナージ、圧迫療法、圧迫下の運動)が基本である。皮膚の乾燥や小さな傷は蜂窩織炎の誘因となるため、保湿が重要となる。
- ❌ 1:リンパ浮腫は蛋白濃度の高い間質液の貯留であり、利尿薬は原則として有効でなく通常は用いない。
- ❌ 2:水分摂取の制限は浮腫の改善につながらず、かえって脱水を招く恐れがあるため行わない。
- ❌ 3:カミソリでの剃毛は皮膚を傷つけて蜂窩織炎の誘因となるため避け、必要時は電気シェーバーを用いる。
- ⭕ 4:正しい。保湿により皮膚のバリア機能を保ち、乾燥や亀裂からの感染を防ぐことがスキンケアの基本である。
- ❌ 5:患肢は下垂させず、可能な範囲で挙上して静脈・リンパの還流を促すことが望ましい。
午後 問94(共通・正答 2) 問題を見る →
ポイント:尿毒症は腎不全末期に老廃物や酸が蓄積した病態である。腎からの酸排泄が障害されるため代謝性アシドーシスを呈し、カリウムも排泄できず高カリウム血症となる。血清クレアチニンは上昇し、透析患者の死因の第1位は心不全である。
- ❌ 1:尿毒症症状が現れるのは腎機能が高度に低下した末期であり、腎不全の初期は無症状のことが多い。
- ⭕ 2:水素イオンの排泄と重炭酸イオンの再吸収が障害され、代謝性アシドーシスを生じる。
- ❌ 3:尿中へのカリウム排泄が低下するため高カリウム血症となり、致死性不整脈の原因となる。
- ❌ 4:わが国の透析患者の死因は心不全が最も多く、次いで感染症である。尿毒症は上位ではない。
- ❌ 5:糸球体濾過量の低下により排泄されなくなるため、血清クレアチニン濃度は上昇する。
第59回(2024年2月実施)
内部障害として7問が出題されました(実地2問・一般/共通5問、推定配点11点)。全問の正答・解説は 第59回 OT 全問ページ でも確認できます。
| 問 | 時間帯 | 区分 | 何を問うた設問か | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問10 | 午前 | 実地 | 糖尿病性腎症CKD期の生活指導 | 4 |
| 問11 | 午前 | 実地 | 広範囲熱傷の評価と予後因子 | 1 |
| 問77 | 午前 | 共通 | 咳で生じる尿失禁の型 | 5 |
| 問93 | 午前 | 共通 | ケトアシドーシスでの過換気の理由 | 3 |
| 問33 | 午後 | 専門一般 | 癌治療と合併症の組合せ | 1 |
| 問83 | 午後 | 共通 | 不動による廃用症候群で生じる病態 | 4 |
| 問95 | 午後 | 共通 | 広範囲熱傷の病態と急性期治療 | 3 |
午前 問10(実地・正答 4) 問題を見る →
ポイント:CKDステージG3bで肥満(BMI30)、下肢筋力低下はなくADLは自立している。腎機能保護のため過剰な蛋白摂取と過負荷の運動を避けつつ、体重管理と体力維持のため中等度の有酸素運動を生活のなかに組み込むことが望ましい。
- ❌ 1:CKDステージG3bでは蛋白質摂取を0.6〜0.8g/kg標準体重/日に制限するのが原則で、高蛋白食は腎障害の進行を助長しうる。
- ❌ 2:高負荷のレジスタンス運動は血圧上昇や過度の負荷を招く。CKDでは低〜中等度の負荷で回数を確保する方法が推奨される。
- ❌ 3:Borg指数17は「かなりきつい」に相当する。CKDの有酸素運動は11〜13(楽である〜ややきつい)が目安で、17では強すぎる。
- ⭕ 4:片道1.5kmの歩行は中等度の有酸素運動として妥当で、BMI30の減量と体力維持に有効。生活のなかで継続でき最も適切である。
- ❌ 5:ADLは自立し下肢筋力の低下もない。家事を代行させると活動量が減り、肥満や廃用の進行を招くため適切でない。
午前 問11(実地・正答 1) 問題を見る →
ポイント:全身熱傷面積35%は重症熱傷にあたる。公式正答と選択肢の内容から、画像は両下肢に水疱形成などⅡ度以上の所見を示すものと考えられる。熱傷は強い疼痛を伴うため、疼痛の評価と管理は治療とリハビリテーションを進める前提となる。
- ⭕ 1:熱傷は創部やケア・運動時に強い疼痛を生じる。疼痛を評価し鎮痛を図ることが、離床や関節可動域運動を進める前提となる。
- ❌ 2:Ⅰ度は表皮のみの発赤で水疱を作らず数日で治癒する。面積35%で救急搬入を要する状態とは考えにくく、深度はⅡ度以上と推測される。
- ❌ 3:熱傷面積35%では循環血液量減少性ショックや感染、多臓器障害を生じうる。全身状態の観察は必須である。
- ❌ 4:気道熱傷(吸入障害)は気道浮腫や呼吸不全を招き、予後を大きく悪化させる代表的な予後因子である。
- ❌ 5:熱傷面積は年齢や気道熱傷と並ぶ最も重要な予後因子で、熱傷指数や熱傷予後指数の算出にも用いられる。
午前 問77(共通・正答 5) 問題を見る →
ポイント:咳・くしゃみ・重量物の挙上などで腹圧が急に高まったときに漏れるのは腹圧性尿失禁である。骨盤底筋群の脆弱化や尿道支持機構の低下が原因で、経産婦や高齢女性に多く、骨盤底筋訓練が有効である。
- ❌ 1:溢流性尿失禁は前立腺肥大や排尿筋低活動で尿を出せず、膀胱に充満した尿が少しずつ溢れ出るものである。
- ❌ 2:機能性尿失禁は排尿機能自体は保たれるが、認知症や移動動作の障害でトイレに間に合わず漏れるものである。
- ❌ 3:切迫性尿失禁は急な強い尿意(尿意切迫感)を我慢できずに漏れるもので、過活動膀胱でみられる。
- ❌ 4:反射性尿失禁は脊髄損傷などで尿意を伴わずに排尿反射が生じて漏れるものである。
- ⭕ 5:正しい。咳による腹圧上昇で膀胱内圧が尿道抵抗を上回って漏れる腹圧性尿失禁である。
午前 問93(共通・正答 3) 問題を見る →
ポイント:ケトアシドーシスではケトン体という酸が蓄積して代謝性アシドーシスとなる。低下したpHが呼吸中枢を刺激し、深く大きい規則的な呼吸(Kussmaul呼吸)によりCO2を排出して炭酸を減らし、pHを戻そうとする呼吸性代償が起こる。
- ❌ 1:Kussmaul呼吸の主目的は酸素の取り込みではない。低酸素血症ではなくアシドーシスが呼吸中枢を刺激している。
- ❌ 2:アシドーシスではH+は増加している。H+の増加こそが呼吸中枢を刺激する引き金である。
- ⭕ 3:正しい。CO2を多く排出することでH2CO3を減らし、低下したpHを是正しようとする呼吸性代償である。
- ❌ 4:蓄積した酸を緩衝するためにHCO3−は消費されて減少する。増加ではない。
- ❌ 5:ケトアシドーシスではpHは低下しており、上昇ではない。低下したpHを基準値に戻そうとする反応である。
午後 問33(専門一般・正答 1) 問題を見る →
ポイント:抗癌薬による化学療法は用量依存性に末梢神経障害を生じ、手袋靴下型のしびれや感覚低下、深部腱反射の低下をきたす。タキサン系や白金製剤、ビンカアルカロイドが代表的な原因薬である。
- ⭕ 1:○。タキサン系や白金製剤などで手袋靴下型のしびれ・感覚障害が高頻度に出現する。
- ❌ 2:頸部郭清術で問題となるのは副神経麻痺による僧帽筋の筋力低下と肩挙上制限である。
- ❌ 3:前立腺全摘除術の主な合併症は尿失禁と性機能障害。リンパ浮腫は郭清を伴う場合に生じうる程度である。
- ❌ 4:乳房切除術では腋窩リンパ節郭清による上肢リンパ浮腫や肋間上腕神経障害が問題となる。
- ❌ 5:頭頸部への放射線療法では唾液腺が障害され、唾液分泌はむしろ低下して口腔乾燥を生じる。
午後 問83(共通・正答 4) 問題を見る →
ポイント:不動・臥床が続くと静脈血の停滞、血液凝固能亢進、血管内皮障害が重なり、深部静脈血栓症を生じやすい。廃用ではほかに安静時心拍数の増加、起立性低血圧、骨吸収亢進による高カルシウム血症などがみられる。
- ❌ 1:廃用では心予備能が低下し、安静時心拍数はむしろ増加する。低下ではない。
- ❌ 2:不動で生じやすい呼吸器合併症は無気肺や沈下性・誤嚥性肺炎である。間質性肺疾患は不動によって起こる病態ではない。
- ❌ 3:自律神経過反射はT6より高位の脊髄損傷で膀胱充満などを契機に生じる病態であり、不動そのものによる廃用症候群ではない。
- ⭕ 4:臥床による静脈還流の停滞と凝固能亢進から下肢深部静脈に血栓を生じやすく、肺血栓塞栓症の原因となる。
- ❌ 5:不動では骨吸収が亢進して骨からカルシウムが遊離するため、低下ではなく高カルシウム血症・高カルシウム尿をきたす。
午後 問95(共通・正答 3) 問題を見る →
ポイント:広範囲熱傷の急性期は血管透過性が亢進して血漿成分が組織へ漏出し、循環血液量減少性ショックをきたす。したがって輸液は制限するのではなく、Baxter(Parkland)法などに基づいて大量に投与する必要がある。
- ❌ 1:侵襲によりカテコラミンやコルチゾールが増加してインスリン抵抗性が生じ、高血糖となる。正しい記述である。
- ❌ 2:血管透過性亢進により血漿成分が間質へ移動し、受傷後24〜48時間は全身浮腫を生じる。正しい記述である。
- ⭕ 3:誤り。血漿漏出による循環血液量減少に対し、Baxter法などに従って大量輸液を行う必要がある。
- ❌ 4:熱傷は高度の侵襲であり代謝が著しく亢進するため、基礎代謝量(エネルギー消費量)は増加する。正しい記述である。
- ❌ 5:異化亢進と創面からの蛋白喪失を補うため、高エネルギー・高蛋白の栄養療法を行う。正しい記述である。
第58回(2023年2月実施)
内部障害として10問が出題されました(実地0問・一般/共通10問、推定配点10点)。全問の正答・解説は 第58回 OT 全問ページ でも確認できます。
| 問 | 時間帯 | 区分 | 何を問うた設問か | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問22 | 午前 | 専門一般 | リンパ浮腫患者への生活指導 | 5 |
| 問76 | 午前 | 共通 | 胃全摘後の貧血で欠乏する栄養素 | 4 |
| 問83 | 午前 | 共通 | 持久力訓練を開始してよい状態 | 5 |
| 問87 | 午前 | 共通 | リンパ浮腫の臨床像の正誤 | 3 |
| 問92 | 午前 | 共通 | 肝不全でみられる所見 | 3 |
| 問93 | 午前 | 共通 | ビタミン欠乏と症候の組合せ | 4 |
| 問35 | 午後 | 専門一般 | 透析患者で低下する血液検査値 | 4 |
| 問44 | 午後 | 専門一般 | 代謝性脳症など疾患と治療の対応 | 3・4 |
| 問93 | 午後 | 共通 | 腎疾患とその原因の対応 | 2 |
| 問96 | 午後 | 共通 | 全身性エリテマトーデスの症状 | 4 |
午前 問22(専門一般・正答 5) 問題を見る →
ポイント:リンパ浮腫II期は圧痕性浮腫から線維化へ移行する時期で、用手的リンパドレナージ・圧迫療法・運動療法・スキンケアからなる複合的治療が基本となる。治療としての圧迫は行うが、血圧測定など局所を締めつける行為や加温、皮膚損傷は蜂窩織炎や増悪の誘因となるため避ける。
- ❌ 1:日光浴による日焼けは皮膚の炎症や感染の契機となり浮腫を悪化させうるため、患肢の日焼けは避ける。
- ❌ 2:患肢の挙上は静脈・リンパ還流を助け浮腫の軽減に有用であり、避けるという指導は適切でない。
- ❌ 3:患肢での血圧測定は駆血による圧迫となり、浮腫の増悪や皮膚障害を招くため健側で測定する。
- ❌ 4:高温での入浴は血管拡張とリンパ産生の増加を招くため、ぬるめの湯で短時間の入浴が望ましい。
- ⭕ 5:用手的リンパドレナージは健常なリンパ節・領域へ向けて誘導するのが原則で、生活指導として適切である。
午前 問76(共通・正答 4) 問題を見る →
ポイント:胃全摘では胃底腺壁細胞から分泌される内因子が失われ、回腸末端でのビタミンB12吸収が障害される。肝貯蔵が枯渇する術後数年で巨赤芽球性貧血(胃切除後貧血)を生じるため、定期的なB12補充が必要となる。なお自己免疫性胃炎によるものは悪性貧血と呼ぶ。
- ❌ 1:誤り。ニコチン酸(ナイアシン)欠乏はペラグラ(皮膚炎・下痢・認知機能障害)を起こし、巨赤芽球性貧血の原因ではない。
- ❌ 2:誤り。ビタミンA欠乏は夜盲症や角膜乾燥症を生じる。造血への直接的な関与は乏しい。
- ❌ 3:誤り。ビタミンB1欠乏は脚気やWernicke脳症の原因となるが、巨赤芽球性貧血は起こさない。
- ⭕ 4:正しい。内因子の欠如でビタミンB12の回腸吸収が低下し、DNA合成障害から巨赤芽球性貧血を生じる。
- ❌ 5:誤り。ビタミンC欠乏は壊血病を起こし出血傾向をきたすが、巨赤芽球性貧血の原因ではない。
午前 問83(共通・正答 5) 問題を見る →
ポイント:リスク管理の基本。積極的な全身持久力トレーニングは、循環動態が安定し感染徴候や致死的不整脈がないことが前提となる。SpO2は一般に90%以上が運動継続の目安であり、94%は開始可能な状態である。
- ❌ 1:心室頻拍は心室細動へ移行しうる致死性不整脈で、循環破綻の危険がある。積極的な運動負荷は行わず、まず医学的治療を優先する。
- ❌ 2:安静時脈拍が120/分以上では運動を行わないのが一般的な目安であり、140/分は頻脈で心負荷が過大なため開始できない。
- ❌ 3:38.6℃の発熱は感染や炎症の活動性を示す。全身状態が不安定で脱水や心負荷を招くため、原則として積極的な運動は控える。
- ❌ 4:収縮期血圧60mmHgは著明な低血圧で、脳や臓器の灌流が保てない。運動によりさらに血圧が低下する危険があり不可である。
- ⭕ 5:正しい。SpO2 94%は概ね良好な酸素化を示し、90%以上という目安を満たすため、積極的な持久力トレーニングを開始してよい。
午前 問87(共通・正答 3) 問題を見る →
ポイント:リンパ浮腫はリンパ管の輸送障害により蛋白濃度の高い組織間液が貯留する病態で、乳癌・婦人科癌の手術や放射線治療後に多い。皮膚のバリア機能と局所免疫の低下から、蜂窩織炎やリンパ管炎を繰り返しやすい点が重要である。
- ❌ 1:リンパ浮腫は四肢など局所の組織間液貯留が主体で、腹水は通常伴わない。腹水を伴うのは肝硬変や低アルブミン血症などである。
- ❌ 2:貯留液は蛋白濃度が高く、利尿薬では改善しにくい。用手的リンパドレナージ・圧迫療法・運動・スキンケアからなる複合的治療が基本である。
- ⭕ 3:正しい。皮膚のバリア機能と局所の免疫能が低下するため、蜂窩織炎やリンパ管炎などの感染を繰り返しやすい。
- ❌ 4:初期は圧痕を残す可逆性の浮腫で、線維化による皮膚硬化や象皮症は進行期にみられる所見であり、発症初期の特徴ではない。
- ❌ 5:肺血栓塞栓症の主な塞栓源は下肢や骨盤の深部静脈血栓であり、リンパ管の輸送障害であるリンパ浮腫はその原因とはならない。
午前 問92(共通・正答 3) 問題を見る →
ポイント:肝不全では蛋白合成能の低下による低アルブミン血症と、門脈圧亢進が重なって腹水が貯留する。ほかに黄疸、肝性脳症、出血傾向、脾機能亢進による血小板減少、食道静脈瘤などがみられる。
- ❌ 1:肝不全で意識障害を起こすのはアンモニアなどの蓄積による肝性脳症であり、感染や炎症による脳炎とは病態が異なる。
- ❌ 2:裂肛は硬便などによる肛門の裂創で、肝不全に特徴的ではない。門脈圧亢進では痔核や直腸静脈瘤が問題となる。
- ⭕ 3:正しい。アルブミン合成低下による膠質浸透圧の低下と門脈圧亢進により、腹腔内に腹水が貯留する。
- ❌ 4:脾腫による脾機能亢進とトロンボポエチン産生低下により、血小板は増加ではなく減少する。出血傾向の一因となる。
- ❌ 5:肝でのアルブミン合成が低下するため、高アルブミン血症ではなく低アルブミン血症となり、浮腫や腹水の原因となる。
午前 問93(共通・正答 4) 問題を見る →
ポイント:ビタミン欠乏症の代表的症候の対応を問う問題。ビタミンDは腸管からのカルシウム吸収と骨代謝に関与し、欠乏すると小児ではくる病、成人では骨軟化症を生じ、骨量低下・骨粗鬆症の危険因子ともなる。
- ❌ 1:ビタミンA欠乏では夜盲症や眼球乾燥症を生じる。舌炎はビタミンB2・B12・ナイアシンなどの欠乏でみられる症候である。
- ❌ 2:ビタミンB1欠乏では脚気やWernicke脳症を生じる。皮下出血をきたすのはビタミンCやビタミンKの欠乏である。
- ❌ 3:ビタミンC欠乏では壊血病(歯肉出血や皮下出血)を生じる。末梢神経障害はビタミンB1・B6・B12欠乏でみられる。
- ⭕ 4:正しい。ビタミンD欠乏はカルシウム吸収低下と骨石灰化障害を招き、骨量減少・骨粗鬆症や骨軟化症(小児ではくる病)の原因となる。
- ❌ 5:ビタミンK欠乏では凝固因子産生が低下し、新生児メレナなどの出血傾向を生じる。壊血病はビタミンC欠乏による。
午後 問35(専門一般・正答 4) 問題を見る →
ポイント:透析患者では腎からのエリスロポエチン産生低下により腎性貧血をきたし、ヘモグロビンが正常値より大きく低下する。一方、尿素窒素・クレアチニン・尿酸などの老廃物は排泄障害のため上昇する。
- ❌ 1:CRPは炎症マーカーで、透析患者では慢性炎症や感染を反映して正常〜上昇することが多く、大きく低下しない。
- ❌ 2:血清尿酸は腎からの排泄が低下するため上昇する。透析で一時的に下がるが正常値より大きく低下はしない。
- ❌ 3:血中尿素窒素は蛋白代謝産物で、腎排泄が障害されるため上昇する。透析効率の指標としても用いられる。
- ⭕ 4:正しい。腎性貧血によりヘモグロビンは低下し、ESA製剤や鉄剤による貧血管理が行われる。
- ❌ 5:血清クレアチニンは筋由来の老廃物で、腎排泄障害により著明に上昇する。低下することはない。
午後 問44(専門一般・正答 3・4) 問題を見る →
ポイント:肝性脳症は分岐鎖アミノ酸製剤やラクツロースで治療し、芳香族アミノ酸はむしろ病態に関与する。神経梅毒はペニシリン、単純ヘルペス脳炎はアシクロビルを用いる。尿毒症性脳症は透析、ペラグラはニコチン酸補充が治療となる。
- ❌ 1:芳香族アミノ酸の相対的増加が病態に関与する。治療は分岐鎖アミノ酸製剤やラクツロースで誤り。
- ❌ 2:神経梅毒の治療はペニシリンGの大量静注が標準であり、ステロイドは主たる治療ではない。
- ⭕ 3:正しい。腎不全で蓄積した尿毒素の除去が必要で、人工透析(血液透析)が治療の中心となる。
- ⭕ 4:正しい。ペラグラはナイアシン(ニコチン酸)欠乏症であり、ニコチン酸の補充が治療となる。
- ❌ 5:単純ヘルペス脳炎には抗ウイルス薬アシクロビルを用いる。抗菌薬のペニシリンは無効である。
午後 問93(共通・正答 2) 問題を見る →
ポイント:わが国の透析導入原因の第1位は糖尿病性腎症であり、糖尿病は慢性腎不全の代表的な原因である。急性腎不全は、腎前性が腎血流低下、腎後性が尿路の閉塞によることを整理して覚えたい。
- ❌ 1:腎硬化症の原因は主に高血圧による腎細動脈の硬化であり、尿路結石ではないため誤り。
- ⭕ 2:糖尿病性腎症は透析導入原因の第1位で、慢性腎不全の代表的原因である。組合せは正しい。
- ❌ 3:急性腎盂腎炎は大腸菌などの上行性の細菌感染で起こる。動脈硬化が原因ではないため誤り。
- ❌ 4:腎後性急性腎不全の原因は前立腺肥大や結石などの尿路閉塞である。心不全との組合せは誤り。
- ❌ 5:腎前性急性腎不全の原因は心不全や脱水による腎血流低下である。前立腺肥大との組合せは誤り。
午後 問96(共通・正答 4) 問題を見る →
ポイント:全身性エリテマトーデスでは中枢神経ループス(NPSLE)として頭痛・けいれん・精神病症状・気分障害などが多彩に出現する。音声チックはTourette症候群など別の病態でみられ、SLEの症状としては考えにくい。
- ❌ 1:頭痛はNPSLEで最も高頻度にみられる症状の一つであり、SLEでよく経験される。
- ❌ 2:けいれん発作はNPSLEの代表的な神経症状で、SLEの診断基準にも含まれてきた。
- ❌ 3:被害妄想などの精神病症状はNPSLEとして出現しうる。ステロイド治療に伴う精神症状もみられる。
- ⭕ 4:音声チックはTourette症候群などのチック症でみられる症状で、SLEの症状としてはみられにくい。
- ❌ 5:抑うつや躁状態など気分の変動はNPSLEの気分障害として比較的よくみられる。
この解説について
本コンテンツは教育目的で無償公開しています。正答番号は厚生労働省が公表する事実データ、解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。
出典:「第58回〜第61回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。
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出典:「第58回〜第61回 理学療法士国家試験、作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(第61回の公表ページ)を加工して作成
※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。
最終更新:2026-09-10
監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)。PT・OT共通問題(問51〜100)の解説を監修しています。作業療法士専門分野の解説は当社が独自に作成したもので、作業療法士による監修は受けていません。
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