整形外科|第61回 理学療法士国家試験(9問)

第61回理学療法士国家試験の整形外科分野(全9問)です。正答とNetwork-Primer独自解説(正答の理由・各選択肢の○×)を載せています。各問の問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢つき)に移動できます。200問を通しで解きたいときは第61回 PT 全問ページ(演習モード・自己採点つき)へ。

概要

項目数値
出題数9問
実地問題2問(6点)
一般・共通問題7問(7点)
推定配点13点

正答一覧

問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢・正答・解説)に移動します。

時間帯区分何を問うた設問か正答
問10午前実地下腿近位部の骨腫瘍の疾患鑑別3
問46午前専門一般関節リウマチに対する理学療法1
問89午前共通成人男性に好発する骨壊死疾患2
問93午前共通骨軟部腫瘍の診断確定に必要な検査2
問7午後実地人工股関節置換術後3週の理学療法3
問28午後専門一般変形性膝関節症の疫学と所見5
問88午後共通アキレス腱断裂の臨床所見3
問89午後共通偽関節を生じやすい骨折部位2
問93午後共通転移性脊椎腫瘍の安定性の部位5

解説

午前 問10(実地・正答 3) この問題のページ →

12歳、下腿近位部(脛骨近位)の腫脹・安静時痛、X線/MRI異常、ALP上昇。骨肉腫の好発年齢・部位・所見に合致。ALP上昇は骨形成の亢進を反映。

  • 1:骨挫傷はALP上昇や進行性腫瘤を来さない。
  • 2:骨髄炎なら炎症反応が上昇するが本例は正常。
  • 3:骨肉腫は10歳代・膝周囲(脛骨近位/大腿骨遠位)に好発し、ALP上昇を伴う。
  • 4:軟骨肉腫は中高年に多い。
  • 5:疲労骨折はALP著明上昇や腫瘤を来さない。

午前 問46(専門一般・正答 1) この問題のページ →

関節リウマチでは関節に負担の少ない等尺性運動で筋力を維持するのが基本。関節を動かさず筋収縮を行う。

  • 1:等尺性運動は関節を動かさず筋力を維持でき、RAに適する。
  • 2:関節強直(骨性癒合)した関節にROM運動を行っても可動域は改善せず無意味。
  • 3:ムチランス変形(高度破壊)に他動運動は危険で不適。
  • 4:活動期(炎症期)の関節に温熱療法は炎症を助長し禁忌(冷却が適する)。
  • 5:環軸椎亜脱臼がある場合、頸椎可動域運動は脊髄損傷リスクで禁忌。

午前 問89(共通・正答 2) この問題のページ →

Kienböck病(月状骨軟化症)は成人男性(20-40歳の手をよく使う労働者)に好発する。

  • 1:Freiberg病(第2中足骨頭壊死)は若年女性に多い。
  • 2:Kienböck病は成人男性に好発する月状骨壊死。
  • 3:Osgood-Schlatter病は成長期のスポーツ少年(10代)に多い。
  • 4:Perthes病(大腿骨頭壊死)は小児(4-8歳男児)に多い。
  • 5:Sever病(踵骨骨端症)は成長期の小児に多い。

午前 問93(共通・正答 2) この問題のページ →

悪性骨軟部腫瘍の確定診断には生検(組織診)が最も重要。画像は補助的で、確定は病理組織学的検査による。

  • 1:PET-CTは病期診断・転移検索に有用だが確定診断ではない。
  • 2:生検(組織診)が悪性腫瘍の確定診断に最も重要。
  • 3:血液検査は補助的(腫瘍マーカー等)。
  • 4:骨密度測定は骨粗鬆症の評価。
  • 5:超音波検査はスクリーニング的。

午後 問7(実地・正答 3) この問題のページ →

人工股関節置換術(後方進入)後は早期離床・早期運動療法が原則。術後翌日から筋力増強運動(等尺性運動等)を開始する。脱臼肢位(後方進入では屈曲・内転・内旋)を避ける。

  • 1:現在は早期荷重が主流で、術後3週免荷は過度に保守的。
  • 2:術後早期離床が原則で、3日間のベッド上安静は廃用を招き不適。
  • 3:術後翌日から筋力増強運動(大腿四頭筋セッティング等)を開始するのが標準。
  • 4:後方進入では屈曲・内転・内旋が脱臼肢位。立ち上がりを内旋位で行うのは禁忌。
  • 5:屈曲45度以下の厳格制限は過度。通常90度程度までは許容し、屈曲+内転+内旋の複合を避ける。

午後 問28(専門一般・正答 5) この問題のページ →

変形性膝関節症では大腿四頭筋の廃用性萎縮を認める。疼痛による活動低下で筋萎縮が進む。

  • 1:変形性膝関節症は一次性(加齢・肥満等)が多い(二次性ではない)。
  • 2:女性に好発する(男性ではない)。
  • 3:内反変形(O脚)を生じやすい(外反ではない)。
  • 4:好発年齢は中高年(50歳以降)で20歳代ではない。
  • 5:疼痛と活動低下により大腿四頭筋の萎縮を認める。

午後 問88(共通・正答 3) この問題のページ →

アキレス腱断裂ではThompsonテスト(腓腹筋を握っても足が底屈しない)が陽性となる。

  • 1:断裂するとつま先立ち(片脚)は困難になる。
  • 2:中年のスポーツ愛好者に多い(学童期ではない)。
  • 3:Thompsonテスト陽性(下腿三頭筋把持で底屈が起こらない)。
  • 4:足関節底屈位(尖足位)でギプス固定する(背屈位は断端を離開させ禁忌)。
  • 5:陳旧例は腱の短縮・退縮のため端々縫合が困難で、腱移植・補強術が必要。

午後 問89(共通・正答 2) この問題のページ →

手の舟状骨骨折は血行が遠位から近位への逆行性で乏しく、近位骨片が阻血性壊死・偽関節を生じやすい。

  • 1:鎖骨遠位部は偽関節を生じることもあるが舟状骨ほど高頻度ではない。
  • 2:手の舟状骨は血行の特性から偽関節・阻血性壊死を生じやすい。
  • 3:橈骨遠位端は血行が豊富で癒合しやすい。
  • 4:中手骨骨幹部は癒合しやすい。
  • 5:上腕骨骨幹部は偽関節もあるが舟状骨ほどではない。

午後 問93(共通・正答 5) この問題のページ →

仙骨(S2-S5)は骨盤輪の一部で可動性が少なく、荷重も分散されるため転移時も相対的に安定性が高い。

  • 1:C7-T2(頸胸椎移行部)は可動性が大きく不安定になりやすい。
  • 2:T11-L1(胸腰椎移行部)は力学的負荷が集中し不安定。
  • 3:L2・L3(腰椎)は荷重負荷が大きい。
  • 4:L5・S1(腰仙椎移行部)は負荷が集中。
  • 5:S2-S5(仙骨下部)は可動性が少なく安定性が高い。

関連ページ


出典:「第61回理学療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。科目分類・要旨・解説はNetwork-Primerが独自に作成したものです。

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出典:「第58回〜第61回 理学療法士国家試験、作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(第61回の公表ページ)を加工して作成

※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。

最終更新:2026-09-10

監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)

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