制度・社会|第61回 理学療法士国家試験(11問)

第61回理学療法士国家試験の制度・社会分野(全11問)です。正答とNetwork-Primer独自解説(正答の理由・各選択肢の○×)を載せています。各問の問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢つき)に移動できます。200問を通しで解きたいときは第61回 PT 全問ページ(演習モード・自己採点つき)へ。

概要

項目数値
出題数11問
実地問題1問(3点)
一般・共通問題10問(10点)
推定配点13点

正答一覧

問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢・正答・解説)に移動します。

時間帯区分何を問うた設問か正答
問20午前実地臨床実習の参加レベルと実施内容採点除外
問31午前専門一般ICFの活動と参加に含まれる項目4
問49午前専門一般理学療法士の職業倫理の原則2・3
問50午前専門一般災害時の生活機能支援チーム5
問82午前共通ICF概念モデルの構成要素2
問32午後専門一般ICFにおける環境因子の該当項目5
問46午後専門一般訪問リハビリテーションの制度3
問47午後専門一般介護保険法の特定疾病の該当3・4
問48午後専門一般要介護者のケアプランの作成3
問95午後共通地域包括ケアにおける互助4
問97午後共通水俣病の原因となる物質4

解説

午前 問20(実地・採点除外) この問題のページ →

本問は採点除外となった問題です。採点除外は全員に得点が与えられるのではなく、その問題自体が採点対象から外れ、満点(分母)が減る扱いです(第61回理学療法士は本問が実地問題であるため、満点280点→277点、実地120点→117点となりました)。臨床実習の参加レベル(見学・共同参加・実施)と内容の組合せの妥当性を問う設問ですが、設問・選択肢に不備があり一意の正解を定められないと判断されました。以下は学習用に各肢の考え方を整理したものです。

  • 1:見学:歩行器での歩行練習 ── 見学レベルとして妥当な組合せ。
  • 2:共同参加:車椅子からの移乗動作介助 ── 指導者と共に行う共同参加として妥当。
  • 3:共同参加:左右の大腿周径の計測 ── 侵襲が少なく共同参加として妥当。
  • 4:実施:右大腿四頭筋セッティング ── 低リスクで学生実施が可能。
  • 5:実施:右膝関節の他動的な関節可動域運動 ── 術後3日の関節に学生単独実施はリスクがあり、この組合せの適否が争点となった。

午前 問31(専門一般・正答 4) この問題のページ →

ICFの「活動と参加」に含まれるのは対人関係(第7章 対人関係)。態度・支援と関係は環境因子、認知・行動様式は心身機能寄り。

  • 1:態度は環境因子(第4章)。
  • 2:認知は心身機能に近い。
  • 3:行動様式は活動と参加の項目名としては不適。
  • 4:対人関係はICF活動と参加の第7章に含まれる。
  • 5:支援と関係は環境因子(第3章)。

午前 問49(専門一般・正答 2・3) この問題のページ →

職業倫理として個人情報保護法の遵守と患者の自己決定権の尊重は正しい。

  • 1:医療倫理は4原則(自律・善行・無危害・正義)で3原則ではない。
  • 2:個人情報保護法の遵守は職業倫理の基本。
  • 3:患者の自己決定権(自律尊重)の尊重は医療倫理の中核。
  • 4:Hippocratesの誓いは医師の倫理で、理学療法士固有の職業倫理ではない。
  • 5:免許取消しは厚生労働大臣が行う(都道府県知事ではない)。

午前 問50(専門一般・正答 5) この問題のページ →

災害時に被災者の生活機能維持・リハビリ支援を行うチームはJRAT(日本災害リハビリテーション支援協会)。

  • 1:ACTは重度精神障害者の地域包括支援チーム。
  • 2:DHEATは災害時健康危機管理支援チーム(行政保健支援)。
  • 3:DMATは災害急性期の医療(救命)チーム。
  • 4:DPATは災害精神医療チーム。
  • 5:JRATは災害時に生活機能・リハビリテーション支援を行うチーム。

午前 問82(共通・正答 2) この問題のページ →

ICFの構成要素は心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子、個人因子。選択肢中では環境因子が該当。

  • 1:医療依存はICFの構成要素ではない。
  • 2:環境因子はICFの構成要素の一つ。
  • 3:性格因子はICFの用語ではない(個人因子の一部だが正式名称でない)。
  • 4:能力低下(disability)は旧ICIDHの用語。
  • 5:社会的不利(handicap)も旧ICIDHの用語。

午後 問32(専門一般・正答 5) この問題のページ →

ICFの環境因子は個人を取り巻く物的・人的・社会的環境。訪問リハビリテーションの利用(サービス・制度)は環境因子に該当。

  • 1:屋外の歩行困難は活動制限。
  • 2:慢性心不全の診断は健康状態(変調・疾病)。
  • 3:友人とお茶会の開催は参加。
  • 4:本人の高い意欲は個人因子。
  • 5:訪問リハビリテーションの利用(サービス・制度・政策)は環境因子。

午後 問46(専門一般・正答 3) この問題のページ →

訪問リハビリテーションでは、利用者本人だけでなく家族(介護者)を対象とした目標設定・指導も可能である。

  • 1:18歳未満でも医療保険の訪問リハで算定可能な場合がある。
  • 2:訪問リハの原因疾患で最多は脳血管疾患等で、認知症が最多ではない。
  • 3:家族(介護指導・環境調整等)を対象とした目標設定も可能。
  • 4:訪問リハ事業所の開設主体は病院・診療所が多く、介護老人保健施設が最多ではない。
  • 5:LIFEへの入力は推奨されるが、訪問リハで一律必須ではない。

午後 問47(専門一般・正答 3・4) この問題のページ →

介護保険の特定疾病(16疾病)には脊髄小脳変性症と閉塞性動脈硬化症が含まれる。

  • 1:拡張型心筋症は特定疾病に含まれない。
  • 2:間質性肺疾患は特定疾病でない(慢性閉塞性肺疾患COPDは含まれる)。
  • 3:脊髄小脳変性症は特定疾病に含まれる。
  • 4:閉塞性動脈硬化症は特定疾病に含まれる。
  • 5:変形性肘関節症は特定疾病でない(両側の膝・股関節の変形性関節症は含まれる)。

午後 問48(専門一般・正答 3) この問題のページ →

居宅介護支援(ケアプラン作成)に係る費用は、全額が介護保険から給付され、利用者の自己負担はない。これはケアマネジメントへのアクセスを保障するための仕組み。

  • 1:ケアプランは介護支援専門員(ケアマネジャー)が作成する。理学療法士ではない。
  • 2:モニタリングはケアマネジャーが行う(主治医ではない)。
  • 3:居宅介護支援(ケアプラン作成)費用は全額介護保険給付で、利用者負担はない。
  • 4:プラン作成には利用者・家族の意向が不可欠。
  • 5:生活全般の解決すべき課題(ニーズ)は第2表に記載する。第1表は利用者の意向・総合的な援助方針。

午後 問95(共通・正答 4) この問題のページ →

地域包括ケアの「互助」は、住民同士のボランティアや支え合いなど、制度に基づかない相互扶助を指す。

  • 1:生活保護は公助(税による制度的支援)。
  • 2:介護保険給付は共助(社会保険)。
  • 3:市場サービスの購入は自助。
  • 4:住民ボランティアの支援は互助(インフォーマルな相互扶助)。
  • 5:自身の健康への取り組みは自助。

午後 問97(共通・正答 4) この問題のページ →

水俣病はメチル水銀(有機水銀)による中枢神経障害。工場排水による環境汚染が原因。

  • 1:カドミウムはイタイイタイ病の原因。
  • 2:鉛は鉛中毒(貧血・末梢神経障害)。
  • 3:マンガンはマンガン中毒(パーキンソニズム)。
  • 4:水俣病の原因は有機水銀(メチル水銀)。
  • 5:有機リンは農薬中毒(コリンエステラーゼ阻害)。

関連ページ


出典:「第61回理学療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。科目分類・要旨・解説はNetwork-Primerが独自に作成したものです。

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出典:「第58回〜第61回 理学療法士国家試験、作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(第61回の公表ページ)を加工して作成

※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。

最終更新:2026-09-10

監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)

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