制度・社会|第61回 作業療法士国家試験(17問)

第61回作業療法士国家試験の制度・社会分野(全17問)です。正答とNetwork-Primer独自解説(正答の理由・各選択肢の○×)を載せています。各問の問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢つき)に移動できます。200問を通しで解きたいときは第61回 OT 全問ページ(演習モード・自己採点つき)へ。

概要

項目数値
出題数17問
実地問題1問(3点)
一般・共通問題16問(16点)
推定配点19点

正答一覧

問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢・正答・解説)に移動します。

時間帯区分何を問うた設問か正答
問21午前専門一般介護保険で作業療法士配置の施設2・5
問25午前専門一般インシデントレポートの報告対象3
問26午前専門一般社会保障制度の公的扶助の該当3
問48午前専門一般就労機会を提供する障害福祉制度4
問49午前専門一般精神障害者の就労支援制度の内容4
問82午前共通ICF概念モデルの構成要素2
問20午後実地非自発的入院形態の種類の判別1
問22午後専門一般医療情報管理と個人情報の取扱い3
問23午後専門一般障害者総合支援法の内容4
問30午後専門一般OSCEの目的と実施方法1
問36午後専門一般職場のハラスメントの該当行為2
問38午後専門一般精神科作業療法の実施基準5
問47午後専門一般精神保健医療福祉の施策の内容5
問48午後専門一般精神科デイケアの運営基準5
問50午後専門一般診療参加型臨床実習の進め方3・5
問95午後共通地域包括ケアにおける互助4
問97午後共通水俣病の原因となる物質4

解説

午前 問21(専門一般・正答 2・5) この問題のページ →

介護保険で作業療法士の配置が明記されているのは介護老人保健施設と通所リハビリテーション。

  • 1:グループホーム(認知症対応型共同生活介護)にOT配置の明記はない。
  • 2:介護老人保健施設はPT・OT・STの配置が定められている。
  • 3:地域密着型通所介護にOT配置の明記はない。
  • 4:特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)にOT必置の明記はない(機能訓練指導員は必要)。
  • 5:通所リハビリテーションはPT・OT・STの配置が定められている。

午前 問25(専門一般・正答 3) この問題のページ →

インシデントレポートは、実害の有無にかかわらず「ヒヤリ・ハット」を含め報告する。スタッフ間の伝達ミスも報告対象で、再発防止に活用する(非懲罰的)。

  • 1:当事者・発見者が報告する(管理者に限らない)。
  • 2:医師の指示は不要で、気づいた者が報告する。
  • 3:スタッフ間の伝達ミスも報告対象(ヒヤリ・ハット含む)。
  • 4:治療不要の事象(ニアミス)も報告対象。
  • 5:反省の有無に関わらず報告する(非懲罰的・システム改善が目的)。

午前 問26(専門一般・正答 3) この問題のページ →

公的扶助は生活保護。生活困窮者に対し国が最低限度の生活を保障する制度(税財源・無拠出)。

  • 1:医療保険は社会保険(拠出制)。
  • 2:児童福祉は社会福祉。
  • 3:生活保護は公的扶助(税財源・資力調査あり)。
  • 4:年金制度は社会保険。
  • 5:母子保健は保健事業(公衆衛生)。

午前 問48(専門一般・正答 4) この問題のページ →

雇用契約に基づく就労が難しい場合に、非雇用型で就労機会を提供するのは就労継続支援B型事業。

  • 1:就労定着支援は就労後の職場定着を支援する事業。
  • 2:就労移行支援は一般就労への移行を支援する(有期)。
  • 3:就労継続支援A型は雇用契約に基づく就労(本症例は体力的に困難)。
  • 4:就労継続支援B型は雇用契約によらず就労機会を提供する(体力的制約に対応)。
  • 5:自立訓練は生活能力向上の訓練で就労機会提供ではない。

午前 問49(専門一般・正答 4) この問題のページ →

精神障害者の就労支援では、障害特性に応じた合理的配慮を事業主と検討できる(障害者雇用促進法)。

  • 1:ジョブコーチは職場適応援助を行うが職業紹介は行わない(紹介はハローワーク)。
  • 2:法定雇用率は障害種別ごとではなく身体・知的・精神を通じた単一の率である(精神障害者は2018年4月から算定基礎に追加)。民間企業は2024年4月に2.5%、2026年7月に2.7%へ引き上げられており、2%は現行値ではない。
  • 3:就労継続支援A型に一律2年の利用期限はない(就労移行支援が原則2年)。
  • 4:障害特性に応じた合理的配慮を事業主と検討できる。
  • 5:ジョブガイダンスは求職者(障害者本人)向けの支援で、事業主向けではない。

午前 問82(共通・正答 2) この問題のページ →

ICFの構成要素は心身機能・身体構造、活動、参加、環境因子、個人因子。選択肢中では環境因子が該当。

  • 1:医療依存はICFの構成要素ではない。
  • 2:環境因子はICFの構成要素の一つ。
  • 3:性格因子はICFの用語ではない(個人因子の一部だが正式名称でない)。
  • 4:能力低下(disability)は旧ICIDHの用語。
  • 5:社会的不利(handicap)も旧ICIDHの用語。

午後 問20(実地・正答 1) この問題のページ →

任意入院から、本人の退院意思に対し、精神保健指定医の判断+家族の同意で自傷他害の恐れなく非自発的入院へ変更=医療保護入院。

  • 1:家族等の同意と指定医の判断による非自発的入院は医療保護入院。
  • 2:応急入院は家族の同意が得られない緊急時の72時間限定入院。
  • 3:緊急措置入院は自傷他害の恐れがある緊急時(指定医1名)。
  • 4:措置入院は自傷他害の恐れがあり指定医2名の診察による(本例は恐れなし)。
  • 5:任意入院は本人同意による入院(変更前の形態)。

午後 問22(専門一般・正答 3) この問題のページ →

医療情報へのアクセスは、業務上の必要性がある場合に限り許可される(アクセス権限の最小化・目的外利用の禁止)。

  • 1:患者情報は本人同意なく家族に伝えてはならない(守秘義務)。
  • 2:IDとパスワードは個人管理で共有してはならない。
  • 3:医療情報へのアクセスは業務上の必要性がある場合に限られる。
  • 4:カルテ番号のみでも医療情報は適切に廃棄(機密文書処理)する。
  • 5:診療記録の開示請求には原則応じる義務がある(正当な理由なく拒否できない)。

午後 問23(専門一般・正答 4) この問題のページ →

障害者総合支援法では、介護保険の被保険者は介護保険サービスが優先される(介護保険優先原則)。

  • 1:難病(指定難病)も対象に含まれる。
  • 2:申請は市町村の窓口に行う(都道府県ではない)。
  • 3:就労移行支援・就労継続支援等の就労サービスを含む。
  • 4:介護保険被保険者は介護保険が優先される。
  • 5:障害者手帳がなくても医師の診断等でサービスを受けられる場合がある(手帳必須ではない)。

午後 問30(専門一般・正答 1) この問題のページ →

OSCE(客観的臨床能力試験)は、模擬患者等を用いて臨床技能の到達度を客観的に評価する試験。

  • 1:OSCEは臨床技能の到達度を評価する。
  • 2:知識量でなく技能・態度を評価する。
  • 3:筆記試験の代替ではなく、技能評価として併用される。
  • 4:実施結果は評価・フィードバックのため提示される。
  • 5:実施内容(課題)は状況として模擬患者に事前説明される(役割設定)。

午後 問36(専門一般・正答 2) この問題のページ →

業務とは関係ない雑用を指示するのはパワーハラスメント(過小な要求/業務範囲を超えた指示)に該当する。

  • 1:能力に応じた業務量調整は適切なマネジメント。
  • 2:業務と関係ない雑用の指示はパワーハラスメントに該当しうる。
  • 3:無断欠勤者への指導は正当な業務上の指導。
  • 4:守秘義務の指導は正当な教育。
  • 5:育成目的で少し高いレベルの業務を任せるのは適切な指導。

午後 問38(専門一般・正答 5) この問題のページ →

精神科作業療法では、1人の作業療法士が取り扱う患者数を1日概ね50人以内とすることが診療報酬上の標準とされている。

  • 1:外来患者も精神科作業療法の対象となる。
  • 2:原則は届け出た専用施設で実施するが、状況により施設外でも実施しうる。
  • 3:作業に必要な材料費の扱いは施設により異なり、一律に患者個人負担ではない。
  • 4:精神科作業療法の実施時間は1日2時間を標準とする。
  • 5:1人の作業療法士の取扱い患者数は1日50人以内を標準とする。

午後 問47(専門一般・正答 5) この問題のページ →

2017年の「これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会」報告書で、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築が示された。

  • 1:オレンジプランは認知症施策推進の計画。
  • 2:重層的支援体制整備事業は地域共生社会づくりの事業(社会福祉法)。
  • 3:地域移行・地域定着支援は障害者総合支援法のサービス。
  • 4:精神保健医療福祉の改革ビジョンは2004年の施策。
  • 5:2017年報告書で精神障害にも対応した地域包括ケアシステムが提示された。

午後 問48(専門一般・正答 5) この問題のページ →

精神科デイケアの大規模の場合は、疾患別等の診療計画(プログラム)の作成が必要とされる。

  • 1:精神科デイケアは1日6時間を標準とする(8時間ではない)。
  • 2:1年を超える利用も可能(週の回数等の要件はある)。
  • 3:利用年齢に18~65歳の明確な上限規定はない。
  • 4:小規模でも複数の専従スタッフ配置が必要。
  • 5:大規模の場合は疾患別等の診療計画の作成が求められる。

午後 問50(専門一般・正答 3・5) この問題のページ →

診療参加型実習では、対象者または家族の同意が必要(3)で、学生は指導者から基本的態度・臨床技能・臨床思考を学ぶ(5)。

  • 1:見学→模倣→実施の順で進める(模倣→見学ではない)。
  • 2:師弟関係の構築が最優先ではなく、対象者中心の学びが重要。
  • 3:実習には対象者または家族の同意が必要(インフォームドコンセント)。
  • 4:学生は指導者の監督下で実施する(監督なしは不適)。
  • 5:学生は指導者から基本的態度・臨床技能・臨床思考を学ぶ。

午後 問95(共通・正答 4) この問題のページ →

地域包括ケアの「互助」は、住民同士のボランティアや支え合いなど、制度に基づかない相互扶助を指す。

  • 1:生活保護は公助(税による制度的支援)。
  • 2:介護保険給付は共助(社会保険)。
  • 3:市場サービスの購入は自助。
  • 4:住民ボランティアの支援は互助(インフォーマルな相互扶助)。
  • 5:自身の健康への取り組みは自助。

午後 問97(共通・正答 4) この問題のページ →

水俣病はメチル水銀(有機水銀)による中枢神経障害。工場排水による環境汚染が原因。

  • 1:カドミウムはイタイイタイ病の原因。
  • 2:鉛は鉛中毒(貧血・末梢神経障害)。
  • 3:マンガンはマンガン中毒(パーキンソニズム)。
  • 4:水俣病の原因は有機水銀(メチル水銀)。
  • 5:有機リンは農薬中毒(コリンエステラーゼ阻害)。

関連ページ


出典:「第61回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。科目分類・要旨・解説はNetwork-Primerが独自に作成したものです。

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出典:「第58回〜第61回 理学療法士国家試験、作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(第61回の公表ページ)を加工して作成

※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。

最終更新:2026-09-10

監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)。PT・OT共通問題(問51〜100)の解説を監修しています。作業療法士専門分野の解説は当社が独自に作成したもので、作業療法士による監修は受けていません。

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