整形外科|第61回 作業療法士国家試験(10問)
第61回作業療法士国家試験の整形外科分野(全10問)です。正答とNetwork-Primer独自解説(正答の理由・各選択肢の○×)を載せています。各問の問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢つき)に移動できます。200問を通しで解きたいときは第61回 OT 全問ページ(演習モード・自己採点つき)へ。
概要
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 出題数 | 10問 |
| 実地問題 | 2問(6点) |
| 一般・共通問題 | 8問(8点) |
| 推定配点 | 14点 |
正答一覧
問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢・正答・解説)に移動します。
| 問 | 時間帯 | 区分 | 何を問うた設問か | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問32 | 午前 | 専門一般 | 出血性ショックを来す骨折部位 | 3 |
| 問34 | 午前 | 専門一般 | 慢性腰痛の生活指導の内容 | 5 |
| 問38 | 午前 | 専門一般 | 関節リウマチの病態と対応 | 1 |
| 問89 | 午前 | 共通 | 成人男性に好発する骨壊死疾患 | 2 |
| 問93 | 午前 | 共通 | 骨軟部腫瘍の診断確定に必要な検査 | 2 |
| 問7 | 午後 | 実地 | 人工骨頭置換術後のADL指導 | 2 |
| 問9 | 午後 | 実地 | 変形性膝関節症患者への運動指導 | 4 |
| 問88 | 午後 | 共通 | アキレス腱断裂の臨床所見 | 3 |
| 問89 | 午後 | 共通 | 偽関節を生じやすい骨折部位 | 2 |
| 問93 | 午後 | 共通 | 転移性脊椎腫瘍の安定性の部位 | 5 |
解説
午前 問32(専門一般・正答 3) この問題のページ →
骨盤骨折は後腹膜腔の大血管損傷を伴いやすく、大量出血→出血性ショックのリスクが最も高い。
- ❌ 1:橈骨遠位端骨折の出血量は少ない。
- ❌ 2:腰椎圧迫骨折の出血リスクは低い。
- ⭕ 3:骨盤骨折は後腹膜出血で大量出血→出血性ショックのリスクが高い。
- ❌ 4:大腿骨頸部骨折も出血するが骨盤骨折ほどではない。
- ❌ 5:足関節骨折の出血量は少ない。
午前 問34(専門一般・正答 5) この問題のページ →
慢性腰痛では、重い荷物を体に近づけて持ち上げることで腰椎への負担(モーメント)を減らす。
- ❌ 1:安静臥床は慢性腰痛ではむしろ推奨されず、適度な活動が有効。
- ❌ 2:踵の高い靴は腰椎前弯を強め腰痛を悪化させる。
- ❌ 3:中腰での持続作業は腰部負担が大きい。
- ❌ 4:あぐら座位は骨盤後傾で腰椎に負担。適切な座位姿勢が重要。
- ⭕ 5:荷物を体に近づけて持つとモーメントが減り腰部負担が軽減する。
午前 問38(専門一般・正答 1) この問題のページ →
関節リウマチは滑膜炎が病態の中心で、滑膜細胞が増殖しパンヌスを形成して関節を破壊する。
- ⭕ 1:RAでは滑膜細胞が増殖(パンヌス形成)し関節を破壊する。
- ❌ 2:渦流浴(温熱)は禁忌ではなく、非活動期には有用。
- ❌ 3:朝はこわばりが強いため、家事は午後が適する(午前は不適)。
- ❌ 4:RAは手指の小関節(MCP・PIP)に初発することが多い(大関節初発は非典型)。
- ❌ 5:疼痛・変形に対して装具(スプリント)を使用する。
午前 問89(共通・正答 2) この問題のページ →
Kienböck病(月状骨軟化症)は成人男性(20-40歳の手をよく使う労働者)に好発する。
- ❌ 1:本問の選択肢は原本の表記どおり「Ferinberg病」としているが、正しくはFreiberg病(フライバーグ病)で、原本の誤植と考えられる。Freiberg病は第2・第3中足骨頭の骨端症で、10歳代の女性に好発する。
- ⭕ 2:Kienböck病は成人男性に好発する月状骨壊死。
- ❌ 3:Osgood-Schlatter病は成長期のスポーツ少年(10代)に多い。
- ❌ 4:Perthes病(大腿骨頭壊死)は小児(4-8歳男児)に多い。
- ❌ 5:Sever病(踵骨骨端症)は成長期の小児に多い。
午前 問93(共通・正答 2) この問題のページ →
悪性骨軟部腫瘍の確定診断には生検(組織診)が最も重要。画像は補助的で、確定は病理組織学的検査による。
- ❌ 1:PET-CTは病期診断・転移検索に有用だが確定診断ではない。
- ⭕ 2:生検(組織診)が悪性腫瘍の確定診断に最も重要。
- ❌ 3:血液検査は補助的(腫瘍マーカー等)。
- ❌ 4:骨密度測定は骨粗鬆症の評価。
- ❌ 5:超音波検査はスクリーニング的。
午後 問7(実地・正答 2) この問題のページ →
後方進入法による人工骨頭置換術後は、脱臼肢位である股関節の過屈曲・内転・内旋を避けるADL動作を指導する。選択肢2の図が、これら禁忌肢位を回避した正しい動作方法を示している。
- ❌ 1:股関節の過屈曲や内転・内旋を伴い、後方脱臼の危険がある動作。
- ⭕ 2:股関節の過屈曲・内転・内旋を避けた、脱臼肢位をとらない正しい動作。
- ❌ 3:深くしゃがむ・脚を組むなど脱臼肢位をとる危険な動作。
- ❌ 4:患側を内旋・内転させる動作で後方脱臼のリスクがある。
- ❌ 5:股関節90度を超える過屈曲を伴う動作で脱臼の危険がある。
午後 問9(実地・正答 4) この問題のページ →
変形性膝関節症(X線で関節裂隙狭小化)。関節への荷重負担が少なく運動できる水中歩行が推奨される。
- ❌ 1:安静は筋力低下・廃用を招き推奨されない。
- ❌ 2:正座は膝関節を深屈曲し負担が大きく不適。
- ❌ 3:階段昇降は膝への荷重負担が大きい。
- ⭕ 4:水中歩行は浮力で膝への荷重を減らしつつ運動でき推奨される。
- ❌ 5:ジョギングは膝への衝撃が大きく不適。
午後 問88(共通・正答 3) この問題のページ →
アキレス腱断裂ではThompsonテスト(腓腹筋を握っても足が底屈しない)が陽性となる。
- ❌ 1:断裂するとつま先立ち(片脚)は困難になる。
- ❌ 2:中年のスポーツ愛好者に多い(学童期ではない)。
- ⭕ 3:Thompsonテスト陽性(下腿三頭筋把持で底屈が起こらない)。
- ❌ 4:足関節底屈位(尖足位)でギプス固定する(背屈位は断端を離開させ禁忌)。
- ❌ 5:陳旧例は腱の短縮・退縮のため端々縫合が困難で、腱移植・補強術が必要。
午後 問89(共通・正答 2) この問題のページ →
手の舟状骨骨折は血行が遠位から近位への逆行性で乏しく、近位骨片が阻血性壊死・偽関節を生じやすい。
- ❌ 1:鎖骨遠位部は偽関節を生じることもあるが舟状骨ほど高頻度ではない。
- ⭕ 2:手の舟状骨は血行の特性から偽関節・阻血性壊死を生じやすい。
- ❌ 3:橈骨遠位端は血行が豊富で癒合しやすい。
- ❌ 4:中手骨骨幹部は癒合しやすい。
- ❌ 5:上腕骨骨幹部は偽関節もあるが舟状骨ほどではない。
午後 問93(共通・正答 5) この問題のページ →
仙骨(S2-S5)は骨盤輪の一部で可動性が少なく、荷重も分散されるため転移時も相対的に安定性が高い。
- ❌ 1:C7-T2(頸胸椎移行部)は可動性が大きく不安定になりやすい。
- ❌ 2:T11-L1(胸腰椎移行部)は力学的負荷が集中し不安定。
- ❌ 3:L2・L3(腰椎)は荷重負荷が大きい。
- ❌ 4:L5・S1(腰仙椎移行部)は負荷が集中。
- ⭕ 5:S2-S5(仙骨下部)は可動性が少なく安定性が高い。
関連ページ
出典:「第61回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。科目分類・要旨・解説はNetwork-Primerが独自に作成したものです。
出典:「第58回〜第61回 理学療法士国家試験、作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(第61回の公表ページ)を加工して作成
※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。
最終更新:2026-09-10
監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)。PT・OT共通問題(問51〜100)の解説を監修しています。作業療法士専門分野の解説は当社が独自に作成したもので、作業療法士による監修は受けていません。
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