運動学|第61回 作業療法士国家試験(10問)
第61回作業療法士国家試験の運動学分野(全10問)です。正答とNetwork-Primer独自解説(正答の理由・各選択肢の○×)を載せています。各問の問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢つき)に移動できます。200問を通しで解きたいときは第61回 OT 全問ページ(演習モード・自己採点つき)へ。
概要
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 出題数 | 10問 |
| 実地問題 | 0問(0点) |
| 一般・共通問題 | 10問(10点) |
| 推定配点 | 10点 |
正答一覧
問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢・正答・解説)に移動します。
| 問 | 時間帯 | 区分 | 何を問うた設問か | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問69 | 午前 | 共通 | 力学の単位と定義の正誤 | 1 |
| 問70 | 午前 | 共通 | 運動軸が1つの関節の判別 | 1・2 |
| 問72 | 午前 | 共通 | 体幹回旋に作用する筋の同定 | 4 |
| 問73 | 午前 | 共通 | 荷重応答期に遠心性収縮する筋 | 1・2 |
| 問74 | 午前 | 共通 | 膝関節の運動と靱帯の特性 | 1 |
| 問70 | 午後 | 共通 | 前鋸筋と僧帽筋上部の共通作用 | 5 |
| 問71 | 午後 | 共通 | 立位姿勢と重心・支持基底面 | 3 |
| 問72 | 午後 | 共通 | 足部外がえしに働く筋 | 3 |
| 問73 | 午後 | 共通 | 遠心性収縮が生じる動作の判別 | 1・4 |
| 問74 | 午後 | 共通 | 健常者の歩行周期の特徴 | 5 |
解説
午前 問69(共通・正答 1) この問題のページ →
ワット(W)は仕事率(パワー)の単位であり、仕事の単位ではない。仕事の単位はジュール(J)。
- ⭕ 1:(誤り):ワットは仕事率の単位で、仕事の単位ではない。これが誤りの選択肢。
- ❌ 2:(正しい):ニュートン(N)は力の単位。
- ❌ 3:(正しい):力=質量×加速度(F=ma)。
- ❌ 4:(正しい):仕事=力×移動距離。
- ❌ 5:(正しい):仕事率は単位時間当たりの仕事。
午前 問70(共通・正答 1・2) この問題のページ →
運動軸が1つ(1自由度)の蝶番関節は、腕尺関節(肘屈伸)と母指IP関節(屈伸)。
- ⭕ 1:腕尺関節は蝶番関節で運動軸1つ(屈伸のみ)。
- ⭕ 2:母指IP関節は蝶番関節で運動軸1つ。
- ❌ 3:示指MP関節は顆状関節で2軸(屈伸・内外転)。
- ❌ 4:肩甲上腕関節は球関節で3軸。
- ❌ 5:橈骨手根関節は楕円関節で2軸。
午前 問72(共通・正答 4) この問題のページ →
体幹の回旋では、同側の内腹斜筋と対側の外腹斜筋が協働する。図の回旋方向に対応する主動筋として右内腹斜筋が正しい。
- ❌ 1:右多裂筋は同側伸展・対側回旋に働くが、主たる回旋筋ではない。
- ❌ 2:左腰方形筋は側屈が主。
- ❌ 3:右外腹斜筋は左回旋に働き、図の運動方向と逆。
- ⭕ 4:右内腹斜筋は同側(右)回旋に働き、図の運動に一致する主動筋。
- ❌ 5:左脊柱起立筋は同側側屈・伸展が主。
午前 問73(共通・正答 1・2) この問題のページ →
歩行の荷重応答期(踵接地後)で遠心性収縮するのは前脛骨筋(足底接地を緩やかにする)と長指伸筋(協働)。
- ⭕ 1:長指伸筋は荷重応答期に遠心性収縮する。
- ⭕ 2:前脛骨筋は荷重応答期に遠心性収縮し、foot slapを防ぐ。
- ❌ 3:短腓骨筋は立脚中期以降に働く。
- ❌ 4:ヒラメ筋は立脚中期〜後期に働く。
- ❌ 5:長母指屈筋は立脚後期の蹴り出しに働く。
午前 問74(共通・正答 1) この問題のページ →
内側半月板は内側側副靱帯(MCL)と結合しており、MCL損傷時に内側半月も損傷しやすい(unhappy triad)。
- ⭕ 1:内側半月板は内側側副靱帯と結合している。
- ❌ 2:屈曲初期は転がり運動、屈曲が進むと滑り運動が増える(転がりが増えるは誤り)。
- ❌ 3:大腿筋膜張筋は膝伸展位で膝伸展、屈曲位では屈曲を補助(腸脛靱帯経由)。「膝屈曲位で膝伸展」は不正確。
- ❌ 4:内側側副靱帯は幅広く強靱で、外側側副靱帯より太い(細いは誤り)。
- ❌ 5:膝内旋に働くのは半腱様筋・半膜様筋等(大腿二頭筋は外旋筋)。
午後 問70(共通・正答 5) この問題のページ →
前鋸筋(下部)と僧帽筋上部線維はともに肩甲骨の上方回旋に働く(force couple)。上肢挙上時に協働する。
- ❌ 1:下制は僧帽筋下部・小胸筋等。
- ❌ 2:挙上は僧帽筋上部・肩甲挙筋(前鋸筋は主作用でない)。
- ❌ 3:内転は僧帽筋中部・菱形筋。
- ❌ 4:下方回旋は菱形筋・小胸筋・肩甲挙筋。
- ⭕ 5:前鋸筋と僧帽筋上部線維はともに上方回旋に働く(共通作用)。
午後 問71(共通・正答 3) この問題のページ →
支持基底面は接地している両足底とその間に囲まれた面積を含む。
- ❌ 1:幼児の重心は成人より高く、第12胸椎付近など高位。「仙骨のやや前方」は成人の重心(第2仙椎前方)。
- ❌ 2:安静立位の重心線は大転子・肩峰等を通り、上前腸骨棘は通らない。
- ⭕ 3:支持基底面は足底とその間を含む面である。
- ❌ 4:Romberg肢位(閉脚)は開脚立位より支持基底面が狭く不安定。
- ❌ 5:安静立位でも身体重心は常に前後左右に動揺している(姿勢動揺)。
午後 問72(共通・正答 3) この問題のページ →
長腓骨筋は足部の外がえし(外反)と底屈に働く。腓骨神経(浅腓骨神経)支配で、外側縦アーチと横アーチの保持にも関与する。
- ❌ 1:後脛骨筋は内がえし(内反)に働く。
- ❌ 2:長指屈筋は足趾屈曲・内がえし補助。
- ⭕ 3:長腓骨筋は足部の外がえし(外反)に働く。
- ❌ 4:長母指屈筋は母趾屈曲。
- ❌ 5:ヒラメ筋は足底屈の主動作筋。
午後 問73(共通・正答 1・4) この問題のページ →
遠心性収縮(筋が伸張されながら張力発揮)は、頭上の手を下ろすとき(三角筋前部が伸びながら制御)と、椅子に座るとき(大腿四頭筋が伸びながら制御)。
- ⭕ 1:頭上の手を下ろすとき、三角筋前部は遠心性収縮で制御する。
- ❌ 2:懸垂で体を上げるときの上腕二頭筋は求心性収縮(短縮)。
- ❌ 3:腕立てで肘を伸ばすときの上腕三頭筋は求心性収縮。
- ⭕ 4:椅子に座るとき大腿四頭筋は遠心性収縮でブレーキをかける。
- ❌ 5:つま先立ちのヒラメ筋は求心性収縮(短縮して底屈)。
午後 問74(共通・正答 5) この問題のページ →
遊脚後期(terminal swing)では、遊脚側下肢が振り出された後、接地に備えてハムストリングス等が働き動きが減速する。
- ❌ 1:高齢者では歩幅減少・歩行率変化で歩行比(歩幅/歩行率)はむしろ小さくなる傾向。
- ❌ 2:歩行周期中、膝関節は2回屈曲する(立脚期の軽度屈曲と遊脚期の大きな屈曲)。
- ❌ 3:股関節伸展が最大になるのは立脚終期(爪先離地の直前)。
- ❌ 4:荷重応答期では体重心は足部の直上ではなく後方寄り。立脚中期に足部直上。
- ⭕ 5:遊脚後期に遊脚側下肢の動きが減速する(接地の準備)。
関連ページ
出典:「第61回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。科目分類・要旨・解説はNetwork-Primerが独自に作成したものです。
出典:「第58回〜第61回 理学療法士国家試験、作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(第61回の公表ページ)を加工して作成
※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。
最終更新:2026-09-10
監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)。PT・OT共通問題(問51〜100)の解説を監修しています。作業療法士専門分野の解説は当社が独自に作成したもので、作業療法士による監修は受けていません。
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