内部障害|第61回 作業療法士国家試験(9問)
第61回作業療法士国家試験の内部障害分野(全9問)です。正答とNetwork-Primer独自解説(正答の理由・各選択肢の○×)を載せています。各問の問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢つき)に移動できます。200問を通しで解きたいときは第61回 OT 全問ページ(演習モード・自己採点つき)へ。
概要
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 出題数 | 9問 |
| 実地問題 | 1問(3点) |
| 一般・共通問題 | 8問(8点) |
| 推定配点 | 11点 |
正答一覧
問番号から、その問題だけのページ(設問文・選択肢・正答・解説)に移動します。
| 問 | 時間帯 | 区分 | 何を問うた設問か | 正答 |
|---|---|---|---|---|
| 問92 | 午前 | 共通 | 慢性腎臓病でみられる臨床所見 | 1 |
| 問94 | 午前 | 共通 | 緩和期がんのリハビリの原則 | 5 |
| 問97 | 午前 | 共通 | Wilson病で異常となる金属 | 4 |
| 問6 | 午後 | 実地 | 癌化学療法中の作業療法初期対応 | 5 |
| 問29 | 午後 | 専門一般 | 糖尿病性低血糖の自律神経症状 | 1 |
| 問33 | 午後 | 専門一般 | リンパ浮腫に対する管理と指導 | 2 |
| 問77 | 午後 | 共通 | がん骨転移で生じる症候 | 1 |
| 問92 | 午後 | 共通 | 糖尿病合併症の検査の優先度 | 2 |
| 問94 | 午後 | 共通 | 放射線療法の晩期有害事象 | 2 |
解説
午前 問92(共通・正答 1) この問題のページ →
慢性腎臓病では糸球体の障害により蛋白が尿中に漏出し、蛋白尿がみられる。これは腎障害を示す代表的な所見で、eGFR低下とともに診断・重症度分類の指標となる。
- ⭕ 1:蛋白尿は慢性腎臓病の代表的所見。
- ❌ 2:慢性腎臓病では高血圧を来す(低血圧ではない)。
- ❌ 3:代謝性アシドーシスを来す(アルカローシスではない)。
- ❌ 4:低カルシウム血症を来す(活性型VD低下)。
- ❌ 5:エリスロポエチン産生は低下する(腎性貧血)。
午前 問94(共通・正答 5) この問題のページ →
緩和期のがんリハでは、患者の全身状態・意思に合わせて柔軟にプログラムを変更する。QOL維持が最優先。
- ❌ 1:疲労骨折ではなく、骨転移による病的骨折に注意する。
- ❌ 2:疼痛への温熱療法は状況により用いる(一律禁忌ではない)が、骨転移部への温熱は注意。「禁忌」と断定は不適。
- ❌ 3:緩和期はQOLを優先し、機能回復を最優先にはしない。
- ❌ 4:治療前ADLへの完全回復を目標にするのは緩和期には非現実的。
- ⭕ 5:患者の意思・全身状態に合わせてプログラムを柔軟に変更する。
午前 問97(共通・正答 4) この問題のページ →
Wilson病は銅代謝異常で、銅が肝・脳・角膜(Kayser-Fleischer輪)等に蓄積する。
- ❌ 1:亜鉛はWilson病の治療薬(銅吸収抑制)だが蓄積物質ではない。
- ❌ 2:コバルトは関与しない。
- ❌ 3:鉄の蓄積はヘモクロマトーシス。
- ⭕ 4:Wilson病は銅の代謝異常で銅が蓄積する。
- ❌ 5:マンガンは関与しない。
午後 問6(実地・正答 5) この問題のページ →
抗がん剤治療中で倦怠感・筋力低下がある。復職を見据えつつ、活動と休息のバランスを考慮したプログラムで無理なく体力・生活機能を維持するのが初期対応として適切。
- ❌ 1:高負荷の持久力訓練は倦怠感のある化学療法中には不適。
- ❌ 2:食事摂取量を半分に減らす助言は栄養状態悪化を招き不適。
- ❌ 3:人工肛門の自己管理指導もOTが関与でき、看護師任せは不適。
- ❌ 4:早期の現地評価はまだ時期尚早(体力回復・自己管理確立が先)。
- ⭕ 5:活動と休息のバランスを考慮したプログラムが初期対応に適切。
午後 問29(専門一般・正答 1) この問題のページ →
低血糖の自律神経症状(交感神経刺激症状)は動悸・発汗・振戦・頻脈等。動悸が該当。
- ⭕ 1:動悸は低血糖時の交感神経(自律神経)症状。
- ❌ 2:けいれんは中枢神経症状(重度低血糖)。
- ❌ 3:意識障害は中枢神経症状。
- ❌ 4:異常行動は中枢神経症状。
- ❌ 5:集中力減退は中枢神経症状。
午後 問33(専門一般・正答 2) この問題のページ →
リンパ浮腫では、患肢に過度の負担(重い物を持つ等)をかけると悪化するため、重い物を持つ動作を制限する。
- ❌ 1:運動療法は圧迫下で行うと有効で禁忌ではない。
- ⭕ 2:重い物を持つ動作は患肢の負担となり制限する。
- ❌ 3:圧迫療法は複合的治療の柱で、発症初期から行う。
- ❌ 4:締め付けの強い下着はリンパ還流を妨げ悪化させる。
- ❌ 5:保湿(スキンケア)は感染予防に重要で、避けるのは誤り。
午後 問77(共通・正答 1) この問題のページ →
がんの骨転移による症候は疼痛・病的骨折・脊髄圧迫・高カルシウム血症。振戦は骨転移の症候ではない。
- ⭕ 1:振戦は骨転移による症候ではない。
- ❌ 2:疼痛は骨転移の主症状。
- ❌ 3:脊椎転移による脊髄圧迫は重要な症候。
- ❌ 4:病的骨折は骨転移の合併症。
- ❌ 5:高カルシウム血症は骨破壊による症候。
午後 問92(共通・正答 2) この問題のページ →
糖尿病の三大合併症は網膜症・腎症・神経障害。眼底・尿蛋白・足部感覚・アキレス腱反射は必須検査。聴力は優先度が低い。
- ❌ 1:眼底検査は網膜症の評価で優先度が高い。
- ⭕ 2:聴力は糖尿病合併症の主要検査ではなく優先度が低い。
- ❌ 3:尿蛋白は腎症の評価で重要。
- ❌ 4:足部感覚は神経障害・足病変の評価で重要。
- ❌ 5:アキレス腱反射は末梢神経障害の評価で重要。
午後 問94(共通・正答 2) この問題のページ →
放射線療法の晩期(数か月〜数年後)の副作用に骨壊死(放射線骨壊死)がある。結膜炎・脱毛・宿酔は早期(急性期)副作用。
- ❌ 1:結膜炎は早期(急性期)反応。
- ⭕ 2:骨壊死は晩期(遅発性)の副作用。
- ❌ 3:脱毛は早期反応。
- ❌ 4:脳浮腫は照射早期〜亜急性。
- ❌ 5:放射線宿酔は照射直後の急性反応。
関連ページ
出典:「第61回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。科目分類・要旨・解説はNetwork-Primerが独自に作成したものです。
出典:「第58回〜第61回 理学療法士国家試験、作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(第61回の公表ページ)を加工して作成
※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。
最終更新:2026-09-10
監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)。PT・OT共通問題(問51〜100)の解説を監修しています。作業療法士専門分野の解説は当社が独自に作成したもので、作業療法士による監修は受けていません。
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