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4年連続で出た論点と、取りこぼしの3つの型【第58〜61回・作業療法士(OT)】

過去問を4年分解いたのに点が伸びない——その原因は、知識量よりもどこに時間を使うかの配分にあることが少なくありません。第58回から第61回までの作業療法士(OT)国家試験800問を、厚生労働省が公表する問題と正答値表をもとに1問ずつ数え直し、得点を落としやすい構造を3つの型に整理しました。

ここで扱うのは、当社が全800問に科目分類と設問の要旨を付けたデータです。受験者ごとの正答率(正答率何%といった予備校データ)は用いていません。数え方は科目別出題数データベースで公開しています。

型1:毎年出ている論点を、回ごとに解いて終わりにしている

過去問を「第61回」「第60回」と回ごとに縦に解くと、同じ論点が毎年顔を出していることに気づきにくくなります。4年すべての回に登場した主な論点は次のとおりです。

論点第58回第59回第60回第61回4年計主な科目
統合失調症857222問精神医学/作業療法学
認知症344415問精神医学/評価・ADL
ADHD・自閉スペクトラム症226313問発達・小児/精神医学
アルコール・依存症334111問精神医学
高次脳機能障害34119問脳血管障害/評価・ADL
介護保険・障害者総合支援法12429問制度・社会
Parkinson病22239問神経筋疾患/作業療法学
ホルモン・内分泌32229問生理学/解剖学
関節リウマチ22217問整形外科/評価・ADL
嚥下・摂食12115問脳血管障害/生理学

回をまたいで横に並べ直すと、同じ論点が形を変えて何度も出ていることが見えます。1回分を解き終えたら、間違えた問題の論点を4年分まとめて解き直してください。科目別のまとめページは、まさにこの並べ替えのために作っています。

型2:作問側でも判断が割れた問題を、深追いしている

4年800問のうち、採点除外が5問、複数正答が18問、合わせて23問ありました。採点除外は設問不備で採点対象から外れた問題、複数正答は公式に複数の選択肢が正答と認められた問題です。どちらも作問する側でも答えが一つに定まらなかった問題にあたります。

区分採点除外複数正答合計
共通(問51-100・基礎医学)2問15問17問
専門一般(問21-50)2問3問5問
実地(問1-20)1問0問1問

23問のうち17問(74%)が、PT・OT共通の基礎医学100問に集中しています。一方で実地問題は4年で1問しかありません。

つまり、基礎医学の細かい線引きを詰めても、そこは作問側でも揺れている領域です。参考書によって答えが違う、SNSで議論が割れている——そうした問題に何時間もかけるより、毎年安定して出ている論点(型1の表)を確実にした方が得点になります。

なお、採点除外と複数正答はまったく別の扱いです。混同している解説サイトが少なくないので、ここは正確に押さえてください。

扱い自己採点への影響
採点除外その問題が採点対象から外れ、満点(分母)が減る全員正解ではありません。何を選んでも得点にならず、代わりに満点が下がります
複数正答採点対象のまま。示された選択肢のいずれか1つを選べば正解該当選択肢を選んでいれば加点されます

型3:問題数で優先順位を決めている

実地問題は1問3点、一般問題は1問1点です。実地40問だけで120点あり、**280点満点の43%**を占めます。そのため、問題数の順位と配点の順位はずれます。

以下の推定配点は、採点除外が出る前の280点満点で計算しています。実際の合格判定では、採点除外になった問題のぶんだけ満点が下がります(第61回の合格基準に277点・278点という数字が出てくるのはそのためです)。

第61回の作業療法士(OT)では、最も配点が重い科目は精神医学(31問・うち実地10問・推定51点)でした。1科目で満点の18%です。

第61回の合格基準は総得点167/278点以上、かつ実地問題43/120点以上でした。総得点が足りていても、実地が基準に届かなければ不合格です。作業療法学は14問しかありませんが、うち8問が実地で推定30点。問題数だけを見て後回しにすると、配点を大きく取りこぼします。

配点順に並べ替えた全科目のランキングは配点から逆算する勉強の優先順位にまとめています。

まとめ

  1. 回ごとではなく論点ごとに横に並べ直す。4年連続で出ている論点が、優先して固めるべき対象です
  2. 答えが割れている問題は深追いしない。判断が割れた23問のうち17問は共通の基礎医学に集中しています
  3. 問題数ではなく配点で優先順位を決める。実地1問は一般3問分の重さがあります

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出典:「第58回〜第61回 理学療法士国家試験、作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成。科目分類・設問の要旨・集計はNetwork-Primerが独自に行ったものです。本コンテンツは教育目的で無償公開しています。

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出典:「第58回〜第61回 理学療法士国家試験、作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(第61回の公表ページ)を加工して作成

※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。

最終更新:2026-07-31

監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)。PT・OT共通問題(問51〜100)の解説を監修しています。作業療法士専門分野の解説は当社が独自に作成したもので、作業療法士による監修は受けていません。

本コンテンツは、職員の受験支援用に作成し、実際に社内で使っている教材を公開しています。

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