内部障害OT(6問・推定10点)

心不全・呼吸器疾患・腎疾患・糖尿病など内部障害領域

概要

項目数値
出題数6問
実地問題2問(6点)
一般問題4問(4点)
推定配点10点(全体の4%)

配点の内訳

実地(6点)6点
一般(4点)4点

トピック別の出題数

トピック出題数主な内容
心不全2問NYHA分類、Borg11-13推奨(15以上は過負荷)、下腿浮腫に注意、起座位
心電図1問心房細動=P波消失+f波+RR不整
透析1問導入原因1位=糖尿病性腎症、シャント側で血圧測定禁忌
糖尿病1問低血糖=動悸・冷汗・振戦(交感神経症状)
検査値1問HbA1c基準範囲(4.6-6.2%)、CRP<0.3、Alb>3.8

全問題・解説

午前

問12(実地 3点)|72歳女性。慢性心不全NYHA III度。退院に向けた作業療法で誤っているのはどれか。

  1. ⚪ 要介護認定の申請を勧める
  2. ⚪ 入浴は半身浴とするよう指導する
  3. ⚪ 心電図モニター下で炊事動作訓練を行う
  4. 🟢 Borg指数15〜18の範囲での活動を指導する
  5. ⚪ 日常生活活動は最高心拍数の50〜70%で行う

正答:4

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慢性心不全NYHA III度。Borg指数15-18は「きつい〜非常にきつい」で過負荷。心不全患者にはBorg11-13が推奨。

  • ❌ ×(正しい):要介護認定申請は適切。介護保険サービス利用のため。
  • ❌ ×(正しい):半身浴は全身浴より心臓への負担が少ない。
  • ❌ ×(正しい):心電図モニター下での炊事動作訓練は安全管理として適切。
  • ✅ ○(誤り):Borg15-18は過負荷。心不全にはBorg11-13が推奨。15以上は運動中止の目安。
  • ❌ ×(正しい):最高心拍数の50-70%は中等度強度で心不全の運動処方として適切。

問36(一般 1点)|慢性心不全患者の在宅生活指導で適切なのはどれか。

  1. ⚪ 安静臥床を推奨する
  2. ⚪ しゃがむ動作を推奨する
  3. ⚪ 息切れ時は背臥位をとる
  4. 🟢 下腿浮腫の出現に注意する
  5. ⚪ 息をこらえて動作する

正答:4

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慢性心不全患者の在宅生活指導。下腿浮腫の出現に注意することは心不全悪化の早期発見に重要。

  • ❌ ×:安静臥床は推奨されない。適度な活動が重要。
  • ❌ ×:しゃがむ動作はValsalva効果で血圧変動を招く。
  • ❌ ×:息切れ時は起座位(ファウラー位)が楽。背臥位は呼吸困難を増悪。
  • ✅ ○:下腿浮腫は体液貯留のサイン。心不全増悪の早期発見に重要な観察項目。
  • ❌ ×:息をこらえるとValsalva効果で心負荷が増大。禁忌。

問37(一般 1点)|血液透析で正しいのはどれか。

  1. ⚪ カルシウム摂取を完全禁止にする
  2. ⚪ 透析中の運動は禁忌である
  3. ⚪ シャント側上肢で血圧測定を行う
  4. ⚪ 腎不全ではエリスロポエチン産生が亢進する
  5. 🟢 導入原因の第1位は糖尿病性腎症である

正答:5

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血液透析の導入原因第1位は糖尿病性腎症。2019年の統計では約40%を占める。

  • ❌ ×:カルシウム摂取を完全禁止にはしない。適正量を管理。
  • ❌ ×:透析中の運動は推奨されている(透析中運動療法)。
  • ❌ ×:シャント側上肢での血圧測定は禁忌。シャント閉塞のリスク。
  • ❌ ×:腎不全ではエリスロポエチン産生は低下する(腎性貧血の原因)。
  • ✅ ○:糖尿病性腎症が透析導入の第1位原因。2位は慢性糸球体腎炎。

午後

問9(実地 3点)|78歳男性。息苦しく動悸。心電図の所見で正しいのはどれか。

  1. ⚪ 心室細動
  2. ⚪ 心室頻拍
  3. 🟢 心房細動
  4. ⚪ 心室性期外収縮
  5. ⚪ 完全房室ブロック

正答:3

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78歳男性、息苦しさと動悸。心電図でf波(基線の不規則な細かい揺れ)とRR不整は心房細動の特徴的所見。

  • ❌ ×:心室細動はQRS波形が消失し不規則な波形のみ。
  • ❌ ×:心室頻拍は幅広いQRS波が連続。
  • ✅ ○:心房細動はP波消失、f波(基線の細かい揺れ)、RR間隔不整が特徴。高齢者に多い。
  • ❌ ×:心室性期外収縮は幅広い異常QRS波が散発。
  • ❌ ×:完全房室ブロックはP波とQRS波が独立(解離)。

問21(一般 1点)|糖尿病患者の低血糖発作時の症状はどれか。

  1. ⚪ 胸痛
  2. ⚪ 口渇
  3. 🟢 動悸
  4. ⚪ 腹痛
  5. ⚪ 手のしびれ

正答:3

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糖尿病の低血糖発作時には交感神経が興奮し、動悸・発汗・振戦・不安感が出現する。

  • ❌ ×:胸痛は低血糖の典型症状ではない(心筋虚血等)。
  • ❌ ×:口渇は高血糖の症状。低血糖ではない。
  • ✅ ○:動悸は低血糖時の交感神経刺激症状。典型的な低血糖症状。
  • ❌ ×:腹痛は低血糖の典型症状ではない。
  • ❌ ×:手のしびれは低血糖の主症状ではない(神経障害等)。

問36(一般 1点)|生化学検査項目と検査値の組合せで基準範囲内にあるのはどれか。

  1. ⚪ CRP 7.2mg/dL
  2. ⚪ Alb 2.3g/dL
  3. ⚪ TC 345mg/dL
  4. ⚪ BNP 350pg/mL
  5. 🟢 HbA1c 5.5%

正答:5

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生化学検査値で基準範囲内はHbA1c 5.5%。正常値は4.6-6.2%(NGSP)。

  • ❌ ×:CRP 7.2mg/dLは著明な炎症。基準値は0.3mg/dL以下。
  • ❌ ×:Alb 2.3g/dLは低アルブミン血症。基準値は3.8-5.2g/dL。
  • ❌ ×:TC 345mg/dLは高コレステロール血症。基準値は120-220mg/dL。
  • ❌ ×:BNP 350pg/mLは心不全を示唆。基準値は18.4pg/mL以下。
  • ✅ ○:HbA1c 5.5%は基準範囲内(4.6-6.2%)。糖尿病なし。

学習戦略

  1. Borg指数 — 心不全は11-13、15以上は運動中止の目安
  2. 心電図 — 心房細動・心室細動・完全房室ブロックの3つを暗記
  3. 検査値 — 基準範囲を暗記(HbA1c、CRP、Alb、BNP)
  4. 透析 — シャント側禁忌(血圧測定・採血・荷重)

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出典:「第60回理学療法士国家試験、第60回作業療法士国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)(厚生労働省ホームページ)を加工して作成

※ 解説は株式会社Network-Primerが独自に作成したものであり、厚生労働省の公式見解ではありません。本コンテンツは教育目的で提供しており、営利目的での利用を意図するものではありません。

最終更新:2026-07-27

監修:永岡誠司・津川義弘・田村和久(やしまリハビリステーション)・前田匡史(せと)(いずれも理学療法士・当社勤務)

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