ご家族向けガイド

デイサービスで
お風呂に入れたい

「家のお風呂で転びそうで怖い」「もう何日も入っていない」——自宅の入浴が難しくなってきたとき、デイサービスの入浴はひとつの選択肢です。どこまで介助してもらえるのか、入浴だけを目的に利用していいのか、順を追ってご説明します。

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このガイドについて:高松市でデイサービス3施設(認知症・中重度ケア/リハビリ特化型)を運営する、現場スタッフの視点でまとめ、介護福祉士の金川真司(せと)・山本佳祐(せとリハビリステーション)・中村輝(やしまリハビリステーション)が監修しています。制度・費用の最終的なご確認は、担当ケアマネジャーや高松市の窓口をご案内しています。
最終更新:2026年7月/制度改定等により内容は変わることがあります。

入浴だけを目的に利用しても構いません

結論からお伝えすると、入浴を主な目的にデイサービスを使い始める方は、たくさんいらっしゃいます。ケアプランに「安全に入浴できること」を目標として位置づけることができます。

ただし、デイサービスは入浴だけを提供する施設ではありません。送迎、看護職員による健康チェック、食事、機能訓練などを含む一日の流れの中で、入浴の時間があります。「お風呂に入りに行く」つもりで通い始めて、結果として体を動かす習慣や人と話す時間が増えていく——現場では、そうした変化をよくお見かけします。

ご家族が限界を感じる前に
入浴の介助は、介護の中でもとくに負担の大きい場面です。濡れた床で支える、重い体を持ち上げる、転ばせないよう気を張り続ける——ご家族が腰を痛めてしまってからでは、共倒れになりかねません。「まだ何とかなる」の段階でご相談ください。

なぜ、自宅の入浴が難しくなるのか

ご本人の体力が落ちたから、とは限りません。多くの場合、次のいくつかが重なっています。

デイサービスの浴室は、手すりや椅子、床材など、介助しやすい前提で作られています。同じ「入浴」でも、環境が違えば難しさは変わります。

どこまで介助してもらえるのか

「全部やってもらう」でも「見ているだけ」でもなく、その方に合わせて分担するのが基本です。

状態のめやす介助の内容
ほぼ自分でできる脱衣・浴室内での見守り、転倒の予防。困ったときだけ手を貸す
一部が難しい背中や足先を洗う、髪を洗う、浴槽の出入りを支えるなど、難しい部分だけ介助
ほとんど介助が必要脱衣から洗身・洗髪・浴槽の出入り・着衣まで全面的に介助

できることまで職員がやってしまうと、その力は少しずつ失われていきます。ご自分でできる部分は時間がかかっても待つ——それも大切な支援だと私たちは考えています。

お一人で座った姿勢を保つのが難しい方や、ベッドで過ごす時間が長い方に対応できるかは、施設の設備によって大きく異なります。特殊浴槽(機械浴)の有無は事業所ごとに違うため、必ず見学時にご確認ください。

費用のめやす

入浴介助を行う体制のある事業所では、基本料金に入浴介助加算が上乗せされます。1割負担の方で、1日あたり数十円程度の上乗せが目安です。デイサービス全体の費用は、1日型で1回あたりおおむね800〜1,500円(1割負担の場合)です。

要介護度・加算・地域区分によって変わり、食費などの実費は別にかかります。詳しくはデイサービスの費用のめやすをご覧ください。

本人が「入りたくない」と言うとき

入浴の拒否は、決して珍しいことではありません。大切なのは、その言葉の後ろにある理由を探すことです。

1
恥ずかしさ人前で裸になることへの抵抗。同性の職員が担当する、他の方と時間をずらすなどで和らぐことがあります。
2
怖さ過去に浴室で転んだ経験があると、体が身構えます。「支えていますよ」と触れている場所を言葉にしながら進めます。
3
寒さ脱衣所が寒いと、それだけで気持ちが向きません。先に浴室を温める、かけ湯から始めるなどで変わります。
4
段取りが分からない不安認知症のある方では、次に何が起きるか分からないことが不安につながります。ひとつずつ順番を伝えながら進めます。

ご家族が説得しようとするほど、かたくなになることもあります。「家族には言えないけれど、職員には従う」——そんな場面も現場では珍しくありません。第三者が入ることで、かえってすんなり進むことがあります。

最初の数回は入らずに帰られる方もいらっしゃいます。それも織り込み済みで構いません。親がデイサービスを嫌がるときも、あわせてご覧ください。

施設選びで確認したいこと

見学のときは、浴室そのものを見せてもらえるか聞いてみてください。デイサービスの選び方もご参考に。

高松市・NPデイサービスの場合

私たちは高松市で3施設を運営していますが、入浴に対応しているのは1日型の「NPデイサービス せと」です。

施設タイプ入浴
NPデイサービス せと1日型(9:00〜16:15)あり(お一人ずつサポート)
せとリハビリステーション短時間リハビリ特化なし
やしまリハビリステーション短時間リハビリ特化なし

「せと」は認知症ケア・中重度ケアに対応した施設です。入浴を嫌がる方、介助の量が多い方のご相談も承っています。まずは浴室をご覧いただくだけでも構いません。

お風呂のことだけでも、ご相談ください。
見学は予約制・所要30〜60分・持ち物なし。ご家族だけでのご見学も歓迎です。

よくあるご質問

入浴だけを目的にデイサービスを利用してもいいですか?
問題ありません。自宅での入浴が難しくなり、入浴を主な目的に通い始める方は多くいらっしゃいます。ケアプランに「入浴」を目標として位置づけることができます。ただしデイサービスは入浴だけを提供する施設ではないため、送迎・健康チェック・食事・機能訓練なども含めた一日の流れの中でのご利用になります。
どの程度まで介助してもらえますか?
見守りだけの方から、洗身・洗髪・浴槽の出入りまで全面的に介助が必要な方まで対応します。どこまでご自分でできるかは一人ひとり違うため、できる部分はご自分で行っていただき、難しい部分を職員が支えるのが基本です。対応できる範囲は施設の設備によって異なるため、見学時にご確認ください。
本人が入浴を嫌がります。無理に入れられませんか?
無理に入れることはありません。「入りたくない」の背景には、裸を見られる恥ずかしさ、寒さ、転ぶ怖さ、段取りが分からない不安など理由があります。理由に合わせて、同性の職員が担当する、声かけの順番を変える、まず足だけ湯につかるなど、進め方を調整します。最初の数回は入らずに帰られる方もいらっしゃいます。
入浴の費用は別にかかりますか?
入浴介助を行う体制がある事業所では、介護報酬の「入浴介助加算」が基本料金に上乗せされます。1割負担の方で1日あたり数十円程度の上乗せが目安です。正確な金額は担当ケアマネジャーまたは事業所にご確認ください。
半日型(短時間)のデイサービスでも入浴できますか?
施設によります。リハビリ特化型など短時間で通うタイプは、機能訓練が中心で入浴を行わない施設が多くあります。入浴を希望される場合は、1日型(通常規模型)を中心に探すのが確実です。
週に何回まで入浴できますか?
デイサービスに通う回数の分だけ入浴できます。回数はケアプランで決まり、要介護度ごとに1か月に使えるサービス量の上限(区分支給限度基準額)があります。ほかのサービスとの兼ね合いもあるため、担当ケアマネジャーにご相談ください。

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